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2011年7月30日 (土)

山行 尾瀬遥かなり その2

 賑やかな山ノ鼻を出発して木道を歩き始めました。既に正午が近づいているので、牛首の三又を左折してヨッピ橋まで行き、右に転じて竜宮十字路、更に右折して三又に戻る定番の尾瀬ヶ原三角コースであってもゆっくりしていられない時間となっています。

 尾瀬ヶ原の木道は2本平行に通じていて、右側通行がルールですが、対向者がいなければ天然児と手をつないで左側を歩くことができます。この日はツアーの団体客や林間学校の小中学生が多かったのですが、ツアー客に関しては、「某ツーリズム」1社ばかりあちらこちらから尾瀬にハイカーを送り込んでいるようです。薄利多売の格安バスツアー何でしょうけど・・・平日でこの調子とは恐ろしいことです。とはいえ、ツアーの方々も山の自然を愛する人々であることに変りはありません。人とのスキンシップが大好きな天然児はツアーの人たちとすれ違ったり、抜かれたりするたびに愛想たっぷりでアピールして、それに笑顔で答えてくれる人たちばかりでした。ありがとうございます。

P1000109 振り向くと至仏山 P1000121 正面に燧ケ岳

 山ノ鼻の先にある樹林を抜けると、広々とした尾瀬ヶ原の展望が広がり、進行方向正面には頂上を雲で飾った燧ケ岳が堂々たる姿を見せてくれています。今回は初夏の名物ニッコウキスゲの群落をお目当てに来ましたが、牛首に至ってもポツポツとしか咲いていません。既に見頃は過ぎてしまったのでしょうか・・・それでも牛首三又に至るまでに、黄色いキンコウカや線香花火のようなカラマツソウ、鮮やかなアザミ、ピンクサラサドウダンやサワランなど小さな可愛らしい花々が迎えてくれました。湿原に点在する地塘には睡蓮のようなヒツジグサが咲き、マツモムシやアメンボなどの水生昆虫やイモリ、アブラハヤが多く見られました。

P1000125 牛首三又 P1000187 キンコウカ P1000175 カラマツソウ

P1000135 イモリ P1000169 アブラハヤ

 三又から左のコースをとり、左手に森を見ながらヨッピ橋方面に向かいます。30分ほど歩くとオレンジ色の絨毯が広がっていました。お目当てのニッコウキスゲの群落です。ツアー客の中には牛首三又で「もう心残りはない。」と引き返すおじさん連中がいましたが、この群落の存在を知ったらさぞ心残りでしょう。広大な尾瀬ヶ原も地形や植生が変化に富んでいて長い木道歩きも苦にならないですね。

P1000138 ニッコウキスゲ P1000141 目的は達しました。

 ニッコウキスゲの群落を抜けると地塘が点在する場所になりました。この風景も尾瀬名物のひとつです。木道脇に熊よけの小さな鐘が鳴らせるようになっていて、天然児は大喜び。思えば数年前に熊が木道のハイカーを襲ったのはこの辺りだったような気がします。

P1000145 地塘群 110722_135934 30分程とまって汗を吸っていた蝶

 ヨッピ橋の手前を竜宮十字路方面に右折します。ちなみにヨッピ橋を渡って直進すると東電小屋があります。四半世紀前小学生の頃に東電小屋に宿をとってこの辺りを散策しましたが、幼いなりに感動が大きかったのでしょう。何となく見覚えがある場所です。

110722_135432 ヨッピ橋が見えてきました。 P1000149 只見川源流ヨッピ川

 この辺りまで来ると、燧ケ岳が大きくなり、幸いにして山頂部にかかっていた雲が晴れて、柴安嵓(しばやすぐら)と俎嵓(まないたぐら)の両峰がはっきりと見えてきました。竜宮小屋が見えると竜宮十字路で、ここを右折して牛首三又や山ノ鼻方面に戻ります。燧ケ岳をバックに地塘や川が点在する水の豊かな区域です。水辺にはアヤメが群生していました。竜宮から牛首までの区間には、ミズギボウシやミズチドリ、トキソウ、コバイケイソウなどの花が咲いていて、ワタスゲの群落も心を和ませてくれました。

P1000154 燧ケ岳が大きい! P1000166 アヤメ群落

P1000159 ワタスゲ群落 P1000176 ミズチドリ P1000177 ミズギボウシ

 しかし、湿原を飾る美しい花々は、人間の欲をかき立てる魔力を秘めているようです。花が沢山咲いているような場所には、決まって湿原に踏み入れた跡が残っていました。心無いカメラマンの仕業なのでしょうか。ベストショットは自分の永遠の宝になるかもしれませんが、その利己心のために自然界の宝は失われてしまうのです。踏み込まれた泥炭層を復元するには数百年を要するといわれています。湿原に踏み入れるような輩には尾瀬を訪れる資格などはありえないのです。

110722_133043 あーあ! 110722_150203 いい加減にしろよ!

 牛首三又まで来ると歩く人もまばらとなっていました。山ノ鼻手前の樹林に入ると尾瀬ヶ原は見納めとなります。ババは振り返り名残惜しそうに人気の消えた尾瀬ヶ原を見つめておりました。亡き父と訪れた思い出に去来するものがあったようでした。山ノ鼻に到着したのが16時。天然児のペースでは鳩待峠の最終バスに間にあうか微妙なところです。ここで天然児がアイスクリームの看板を目敏く見つけ、小休止と相成りました。

P1000188 さらば尾瀬よ。 P1000190_2 山ノ鼻での小休止が後々響くことに・・・

 薄暗くなってきた鳩待峠の登りをやや急ぎ足で上っていきます。峠から下りてくる山小屋泊のハイカーはパラパラいますが、峠に向かう人は我々意外いません。疲れ果てた天然児は、時折木道や階段を踏み外して怯えた声をあげていました。鳩待峠に到着したのが17時15分。山荘前の広場は出発時の賑わいが嘘のように静まり返って、売店の人は焼き魚の火を処理していました。バスの時間を聞いてみると17時10分が最終で、僅か5分差で乗り遅れてしまいました。山ノ鼻での小休止がなければこんなことには・・・仕方なくタクシーを呼んで駐車場に下りることになり、予定外の出費となってしまいました。

P1000194 人気の失せた鳩待峠。最終バスに乗り遅れ

 しかし、タクシー内で安堵したようにニコニコと笑顔を見せたり、うたた寝をする天然児を見ていると、そんなさもしい気持ちはすっ飛んで、満足感に満たされた尾瀬行きでした。

P1000170 遥かなり尾瀬。でも、また来るぞー!P1000171

☆メンツ:天然児、ババ、自分

★タイムスケジュール:6時間45分(大小休憩含む)

鳩待峠10:30→11:35山ノ鼻(休憩15分)11:50→(休憩10分)→13:00牛首三又→13:55ヨッピ橋→(休憩20分)→14:40竜宮十字路→15:30牛首三又→16:10山ノ鼻(休憩15分)16:25→17:15鳩待峠

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