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2011年8月24日 (水)

のんびり南房総 その5 40分の楽しい船旅

 一昔前、神奈川から房州方面へ行くには、東京都内経由で混雑する首都高速を経由して、東京湾を大きく迂回しなければなりませんでした。そのような状況下で東京湾を横断する海上航路は重宝な交通手段であったことでしょう。かつては東京湾内の航路は時代と共に変遷し、川崎-木更津航路と久里浜-金谷航路に淘汰されました。やがて平成9年に川崎-木更津間の東京湾アクアラインが開通すると、同区間の航路は廃止され、今や久里浜-金谷間の東京湾フェリーを残すのみとなってしまいました。かつては本州四国連絡橋によって宇高連絡線他の本四間航路が次々と廃止になったように、高速道路網の整備によって東京湾のフェリーも苦境に陥っているようです。近年まで「かなや丸」、「しらはま丸」、「くりはま丸」の3船体制で30分間隔のダイヤだったのが、利用者の減少によって、昨年「くりはま丸」がフィリピンに売却されて、現在は2船体制で1時間間隔となっています。

 「判官びいき」ではありませんが、房総半島でも南房総や内房に行くときは必ずフェリーを利用しています。何よりも、我が家から久里浜まで1時間余りのドライブで南房総に敵前上陸できるので、長距離ドライブや渋滞の疲労もなく、到着後すぐに海へ飛び込めるメリットがあります。

 反面、料金で考えると、アクアラインを利用した場合、通行料はETC割引によって往復わずか1,600円。これに対して、東京湾フェリーは全長5m以内の自家用車航送料が往復7千円に同乗者料金が往復大人1,400円、小人700円。料金の差は判然としています。フェリーを利用すると旅行代に1万円プラスとなってしまいます。

 しかし、旅行代がその分嵩んでも、フェリーを利用する価値があると考えています。今回はそんな東京湾フェリーの魅力をいくつかご紹介します。

①母艦のようなフェリー・・・係員に誘導されて乗船タラップを渡ると、自家用車100台以上を収容する広い車両甲板に滑り込みます。この乗船、下船シーンだけでもパイロットのような感覚でドキドキしますね。男ならぜひ!指示位置に停車したら客室でのんびり船旅を楽しみましょう。

P1000429 広い車両甲板には乗用車なら110台収容可能!

②行きかう東京湾の船・・・フェリーの航路は東京湾の出入口である浦賀水道を横断しているので、湾を出入する多くの貨物船やそれを誘導するタグボート、自衛艦、漁船、プレジャーボートなど多くの船を見ることができます。また、浦賀水道はアジ釣りの好ポイントですから、多くの遊漁船が集まっています。釣果が気になるところですね。

P1000268 天然ガス油送船 P1000270 コンテナ輸送船

P1000267 遊漁船の脇を通過するしらはま丸 P1000264 カツオ釣り?

③カモメの餌付け・・・航路半ばにさしかかると、多くのカモメが上甲板に飛来します。お菓子などを投げてあげると、見事にキャッチして食べます。人が餌をあげている光景を眺めているうちに、ついつい売店に足が向いてしまいます。カモメたちは意外と船内売店の売り上げに貢献しているようですね。

P1000413 手から取らないかな P1000421 「餌くれ~」

④見事な操船・・・南北の浦賀水道をフェリーのみが東西に横断していますから、過密ともいえる多数の船の間を巧みに航行していきます。船は惰性が大きいので、早めの舵取りが重要ですね。また、久里浜港で船の前方から乗船して、船尾に向いて並んでいる車は金谷港では船尾から順に下船しなければなりません。その為金谷港に入港したフェリーは、全長80m、3,500トンの巨体を狭い港一杯に旋回させて船尾から接岸します。この操船はお見事!

P1000408 金谷港は狭いです。

 その他にも海を眺めていると潮目が見えたり、トビウオが飛んだりします。また、房総、三浦両半島は近いようで気候が違って、晴れていたのに対岸は大雨など驚かされることがあります。

P1000265 潮目が見えました。

 かつての青函、宇高に代表される鉄道連絡船から小さな湾内を学生や買い物客を乗せて往復する渡し舟まで、陸路の延長を担う航路はいかにも島国日本を象徴するもので、橋をストレートで通過するよりも、時間をかけて乗り換える手間を味わうことで「渡る」という実感が増して、旅情も深まるものだと思います。皆さんも少し遠回りかもしれませんが、味わってみてはいかがでしょうか。

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