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2011年8月 5日 (金)

山行 富嶽絶景の金時山

 7月23日(土)尾瀬から帰宅して一夜が明けたこの日は夏には珍しい快晴の青空でした。天然児はさすがに疲れて朝寝坊をしましたが、起きてくると至って元気なので療育施設に行かせることにしました。そうなると私も送迎の間4時間ほどの時間が生じることになり、近場の低山を楽しむことができます。表丹沢県民の森から鍋割山にしようかと思っていたのですが、イマイチ気乗りしなかったので、そのまま国道246号線を走り足柄平野に出ると、箱根の外輪山とその後ろに居座る富士山の姿がとても綺麗です。

 そこでふと、富士山の展望が良い金時山(1,213m)にしようと思い、南足柄の矢倉沢へ向かいました。矢倉沢の奥にある地蔵堂からは、これまた富士山の展望が良い矢倉岳のコースが一般的ですが、沢沿いに金時山に向かう金太郎ハイキングコースの基点ともなっています。自分なりに金時山の方がブランクが長かったのでこちらを選択しました。

P1000196 矢倉沢から仰いだ矢倉岳(870m)

 金時山も含めた箱根外輪山は内側からのアプローチが比較的楽で、外側からはやや長めのコースとなるのが一般的です。金時山に関しては外輪山の北端で、矢倉岳に延びる足柄尾根とのジョイントを成していることからアプローチが多く、外輪山を越える乙女峠や足柄峠から尾根伝いに登るのが比較的楽であるといえます。その他、地蔵堂からのコースの他にも、箱根仙石原からのコースや明神ヶ岳からの縦走路、御殿場線駿河小山からの長いコースなどがあります。

 地蔵堂の駐車場に入ると小学生らしき大勢の児童が観光バスで乗り入れていました。メガホンで説明する先生の話を聞いてみると、どうやら登山口にある夕日の滝キャンプ場でキャンプをするらしいので、この集団よりは先に出発していないとおじさん一人が小学生に混じって、「しらすの中のイカっ子」のような状態になってしまいます。それに小学生の冷やかしはちょっと苦手なので、そそくさと身支度して出発しました。

 夕日の滝に延びる道筋は、木工、イノシシ猟など山に糧を求める人たちの小さな集落(6月20日http://yama-umi.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-031a.html)で、集落が途絶えると、夕日の滝キャンプ場の入口を左手に見送って、沢沿いに金時山へ向かうコースに進みます。しばらくは未舗装ながら軽四程度なら進入可能な林道を歩くことになりますが、先日通過した台風の影響でしょうか、林道は土砂の崩落や倒木がひどく、場所によっては路面を水が流れて沢のようになっていて、急ごしらえの迂回路なども設けられておりました。

P1000197 登山口の紫陽花 P1000201 荒廃した林道 P1000202

 登山道に入ると林道の荒れ具合に対して道は安定し、夕日の滝上流の沢を左手に見ながら少し行くと右に足柄峠から山頂に延びる尾根に向かうコース、左に沢沿いに進むコースと分かれました。左手の沢沿いコースを選択すると、やや暗い根元の崩落が目立つ杉の樹林を上がることになりますが、平行する沢を2、3度渡渉するなかなか面白いコースです。源流部に達するとコナラや赤松、ウツギ、ツゲ、山桜などが生える樹林帯に変り、標高を稼ぐにつれて急登となります。

P1000205 渡渉の多いコース P1000209 気持ちよい天然林

 途中、樹林が大きく開けて金時山の山頂が見えました。格好の良い山ですが、その分山頂直下は登りがキツそうです。足下を見ると得体の知れないジャンボなヤスデ?が歩いていました。以前、湯坂道で見た巨大ゴキブリ(サツマゴキブリ?)もそうですが、箱根では時折、身の回りではお目にかかれない生物に遭遇します。

P1000210 ピラミタブルな金時山 P1000211 な、なんだちみは!

 左右の分岐から小一時間ほど登ると、足柄峠からの県境尾根道に出合います。目の前には富士山の堂々たる姿が飛び込んできて驚かされます。なかなか晴天には恵まれない夏場ですが、この日は赤土の色まではっきりと見て取れました。やっぱり富士山は素晴らしい!朝日、桜花などと並ぶ日本人の心ですね。この辺りを猪鼻砦と呼ぶそうですが、金時山も頂上部が伸び上がったその姿がイノシシの鼻を彷彿させることから、別称「猪鼻岳」とも呼ばれています。

P1000212 富士山が近い! P1000215 山頂が待っています。

 四輪車も走れそうな広さの尾根道を5分ほど歩くと、別パーツのように巨大な山頂部が迫ってきました。さて、これからが金時山登山のハイライトである頂上直下の急登に突入であります!木の階段はやがて鉄梯子になり、往年の名作ゲーム「クレイジークライマー」の如く上へ上へとよじ登っていきます。鎖場や片側が切れ落ちた箇所もありますが、登山道は整備されているので不安は感じません。この夏空の下、老いも若きも多くのハイカーが山頂に取り付いています。梯子場では対向者や先行者と譲り合いが必要です。

P1000218 ハイライト P1000219 急登を・・・ P1000223 ひたすら・・・

 時折、右手に富士山が顔を覗かせるので小まめに呼吸を整えます。振り返ると丹沢の三勇士(蛭ヶ岳、檜洞丸、大室山)や道志山塊の御正体山が並んでいました。

P1000220 丹沢三勇士 P1000224 御正体山

 急登りを30分ほど登ると山頂に2件並ぶ茶屋の裏手から金時山山頂(1,213m)に立つことができました。山頂では多くのハイカーがお昼をとっていました。温泉場箱根の山一角に位置する立地条件でしょうか、山ガールの密度はかなりのものでした♪暑い中、苦労した甲斐があったものです。ここからの富士山も裾野まで遮るものが無く素晴らしいものです。その左手、外輪山の向こうに愛鷹連峰が見えていますが、近くにいたおばちゃんは「あれが沼津アルプスだよ!」と見当違い振りはご愛嬌です。更に左に目を移すと箱庭のように外輪山に囲まれた箱根仙石原と芦ノ湖、それに神山の懐に口を開けた大涌谷が面白い。乙女峠から仙石原へ下る国道138号線をミニカーのように車が往来しています。ふと気付くと芦ノ湖の向こうに遠く伊豆天城山が見えていました。

P1000225 富嶽絶景の山 P1000231 乙女峠の向こうに愛鷹連峰

P1000230 箱根のジオラマと遠く天城の山々

 岩に腰掛けると箱根側から心地よい風が吹いています。山ガールをおかず(×)素晴らしい展望をおかずに(○)ほおばるおにぎりはコンビニ製品ですがいつにも増して美味しいものです。人が多い分ピーチクパーチクやかましいのですが、皆それぞれに感動を口にしているのでしょうから仕方ありませんよね。

 山頂には金太郎茶屋、金時茶屋の2件の茶屋が並んでいますが、前者は神奈川県、後者は静岡県に位置しています。金太郎茶屋でカキ氷をいただいて下山開始です。県境尾根を夕日の滝沢コースが分岐する猪鼻砦を直進して、数台の車が駐車する林道ゲートまで行き、夕日の滝方面に下ります。尾根道にはコバイケイソウやホタルブクロの花々や尾根道を往復するオニヤンマなどの生物が目を楽しませてくれました。

P1000232 金時茶屋裏手からの足柄平野と大山

P1000238 コバイケイソウ P1000239 ホタルブクロ P1000240

 樹林をまっすぐに下ると苔むした涸れ沢沿いの道となり、程なく往路分岐した沢に出てきました。夕日の滝方面に下りる人はほとんどいないので、ここで失礼して裸になりたっぷりとかいた汗を冷水に浸したタオルでぬぐいましたが、その気持ちよさは言語で表せません。ハァ~生き返る。

P1000242 一気に下り P1000246 オアシスで一息 P1000247

 林道を歩いていると、夕日の滝の水音と子どもたちのはしゃぎ声が聞こえました。皆楽しい夏の思い出をたんと作って帰ることでしょうね。

☆メンツ:単独

★コースタイム:3時間35分(休憩含む)

地蔵堂駐車場10:25→10:35夕日の滝キャンプ場→10:50沢沿い分岐点→11:40猪鼻砦(小休止)11:45→12:15金時山山頂(昼食)12:30→13:00夕日の滝分岐→13:25沢沿い分岐点(小休止)13:35→13:50夕日の滝キャンプ場→14:00地蔵堂駐車場

Photo

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コメント

こんばんは。

いろいろ行かれて良いですね~。

夕日の滝、金時山といったら・・・
箱根1周50キロキャンプではないですか・・・
ヒエ~。

夕日の滝も金時山もよく覚えてないです。
夕日の滝から金時山にのぼる時に
I黒先輩がI江先輩のキスリングの中に
でかい岩を入れて、I江先輩がそれを知らず
頂上でそれをI黒先輩がカミングアウトした一件があったのですが
ご存知ですか?(笑)

水上も行かれたのですね。
水上は、私今までに6回ほど行ってます。
ただ、いずれも友達の車の中に寝泊りしたので
どこの温泉宿が良いとかそういうことは知らないのです。

父が水上に行きたいと行っており
近々いくかもしれません。
湯檜曽の宿は良かったですか?

尾瀬は私、行った事ないんですが
水上から意外と近いらしいですね。

箱根50kmハイクをはじめ、ボーイスカウトではいろいろと伝説が残りましたね。あの時はこんな「悲惨なことはない!」と思ったことばかりでしたが、今となっては良い思いでですよね(笑)
実はこの土日で奥秩父の盟主金峰山の近くもドライブしました。まんまと雷雨にあってひどい目にあいましたが、登山口である廻り目平キャンプ場の近くを通過したとき、岩山がゴツゴツした風景を見て懐かしさがこみ上げましたよ。
水上に6回とはすごい所縁ですね。湯檜曽に泊まったときは、今流行の格安ホテルに泊まりました。食事の時間のときバイキングなので、ゴチャゴチャしていますが、まあ値段が値段なので全然許せてしまいますね。

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