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2011年10月16日 (日)

山行 蛭ヶ岳を搦め手から攻略

 今まで丹沢の峰々を巡ってきたが、どうしても最高峰蛭ヶ岳(1,673m)に手が出なかった。丹沢山地の中央部に位置するこの山は、南側の塔ノ岳が大きく尾根を伸ばしているため、私が住んでいる地域、即ち丹沢の南側から望むことはできない。塔ノ岳や鍋割山稜の尾根まで達して初めてお目にかかれる遠い存在なのである。塔ノ岳~丹沢山~蛭ヶ岳と縦走の正攻法で攻めるには、山行にかけられる時間が限られている身分には往復が難しい。県道70号線塩水橋から丹沢山・不動ノ峰経由で往復することを考えていたが、実際行動にならないで今日に至っている。

 そうこうしているうちに、裏丹沢道志側から林道をつめて、主脈尾根を北側から渡って蛭ヶ岳に食らいつく最端ルートを知り、10月10日(月)決行することになった。4時30分に自宅を出て、七沢、宮ヶ瀬を経由して道志みち(R413号)に入ると、丹沢と道志山塊に挟まれた谷間には霧が立ち込めていた。それでもツーリング愛好家に人気の道志みちには夜明けとともに自転車、バイクが往来し始めている。

P1010087 釜立林道 P1010089 沢渡りもござい

 甲相国境に近い相模原市(旧津久井町)青根集落を抜け、釜立林道へ車を進ませる。沢を渡ったり、せり出した沿道の雑草が車体をかすめる狭い林道を10分ほど進むと、進入禁止のゲートがあり、その脇に5台ほどの駐車スペースがある。既に3台の先行者があった。装備を整えて6時過ぎに出発した。ゲートを越えて林道を歩き始めると、10分ほどで林道は終点となり、右手沢沿いの登山道に入る。前夜にわか雨があったので、足下は少し湿っぽいが歩くのには支障はない。ヤマビルの存在が気になって小まめにチェックしながら歩いたが、心配は要らないようだ。

P1000999 林道終点 P1010079 釜立沢源流部 

P1010002 沢上部の急斜面 P1010006 主脈尾根に出合いました。

 釜立沢を渡渉すると石がゴロゴロして歩きづらい直登である。辺りは薄暗く沢の音が満ちていたが、ヤマビルの次に熊の存在が気になってきた。前方や動物の気配に注意しながら沢を登っていくと九十九折の急な斜面となった。朝一のこの登りは応えたが、沢音が消えると主脈縦走路に出た。ここからは東向きの斜面から陽光が差し込んで明るく、長く緩いルートが続いている。この区間は高尾山から大阪箕面まで1,697kmに及ぶ東海自然歩道の一部である。主脈尾根上にはカラマツが多く生えていて、奥多摩や奥秩父の山を歩いているような雰囲気である。丹沢の意外な一面を知ることができて嬉しくなる。

P1010007 緩やかな主脈尾根 P1010010 左手に蛭ヶ岳

 やがて前方が大きく開けると青空の下、富士山が丹沢第2の高峰檜洞丸を従えて出迎えてくれた。左手には目指す蛭ヶ岳が大きい。素晴らしい眺めのこの場所は姫次(1,433m)というピークで、東海自然歩道の最高地点となっている。自然歩道は右手(西)に分かれて、袖平山、犬越路を越えて西丹沢方面に向かう。蛭ヶ岳へは姫次から下りとなって、原小屋平に向かう。この辺りの尾根道はルート上に新しい倒木が多かったが、全月末の台風の痕跡であろうか。所々西側の展望が開けていて、向かいには檜洞丸から犬越路を経由して大室山に連なる西丹沢の山々が望めた。

P1010013 姫次の展望 P1010018 左に蛭ヶ岳(山頂の山荘も見えます。)

P1010023 蛭ヶ岳への縦走路 P1010025 左より檜洞丸~犬越路~大室山

 カラマツ林の美しい広々とした原小屋平には以前山荘があったそうだ。右手の斜面から沢音が聞こえていたので、スポーツ飲料の甘さが飽きてきたので給水しようと思ったが、水場は少し下らねばならないようなので諦めた。原小屋平を過ぎると丹沢らしいブナの森となった。静かな森は鳥のさえずりと鹿の鳴き声が聞こえてくるばかりである。

P1010069 台風のつめ痕 P1010030 P1010032 ブナ林の中の地蔵平

ブナに覆われた地蔵平を過ぎると蛭ヶ岳への登り返しが始まり、木道や階段が出現する。しばらく登ると今度は北向きに大きく展望が開け、姫次から渡ってきた尾根の向こうに袖平山、姫次のピーク。遠景には道志山塊、奥多摩、大菩薩嶺の山々が望める。また、この辺りは標高1,500mを越えた北向き斜面なので紅葉が始まっていた。ナナカマドの実が赤々と目立つ。那須、奥日光、尾瀬の紅葉が見頃を迎えたようであるが、蛭ヶ岳北面も密かに紅葉が見頃であった。

P1010037 蛭ヶ岳に取り付く P1010039 山頂下の紅葉 P1010060

P1010049 ナナカマドの向こうに袖平山 P1010065

 蛭ヶ岳山頂(1,673m)に到達してみると、晴れているのは北向きだけで、蛭ヶ岳を境にした南向きは一面の雲に覆われていて展望は得られなかった。大山や塔ノ岳に比べて人気も少なく、ポツリポツリとハイカーが現れては消える。西向きのベンチで休憩をとり、雲で霞む檜洞丸や富士山をボーッと眺めた。齢40か近づく足音に脅えながら、急くように丹沢登山にチャレンジしてきたが、5月に丹沢山、大室山、6月に檜洞丸と続いて、ついに蛭ヶ岳に立つことができた。塔ノ岳を含めて主要5峰の頂に立つことはできたが、バリエーションの多い丹沢はまだまだ私を楽しませてくれそうだ。

P1010054 蛭ヶ岳山頂 P1010056 北向き P1010058 雲あがる。

 復路、晴れやかな気分で雲がかかり始めた主脈尾根をランニングして帰る。林道まで下ると大きなヒキガエルが何匹か散歩していて、見送ってくれた。

P1010081 「また来いよ~」

☆メンツ:単独

★コースタイム:5時間25分(休憩含む)

林道ゲート6:10→主脈尾根出合7:00→八丁坂ノ頭7:15→姫次7:35(小休止)→原小屋平7:50→地蔵平8:00→8:55蛭ヶ岳(休憩)9:20→地蔵平10:00→姫次10:25→青根方面分岐10:45→ゲートP11:30

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コメント

自来也w

カエルの中ではヒキガエル一押しですね。だって、近くにいても逃げませんからね。堂々たるもんだ。毒を出すって言ってもそう易々とは出しませんからね。以前つかんだら、失禁したことがありましたけど(笑)

自来也で良くヒキガエルと解ったね・・・って当たり前か。
蛇のオロチとなめくじの綱姫が揃えば3すくみになったものを・・・。(爆)

>失禁
山笑いさんが失禁したんじゃないよね。(爆)

海水浴ではそれもあるけど、さすがに空気中に放出はできませんね。
・・・何を言わせるやらcoldsweats01

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