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2011年12月 8日 (木)

ワレ奇襲ニ成功セリ

 今日は12月8日。今年は米太平洋艦隊への蜂の一刺しである真珠湾攻撃によって、大東亜戦争が開戦してから70年という節目の年であります。

見よ檣頭(マスト)に思い出の Z旗高く翻り 時こそ来たれ令一下 ああ十二月八日朝 星条旗まず破れたり 巨艦裂けたり沈みたり♪(大東亜戦争海軍の歌より)

 真珠湾攻撃は「奇襲攻撃」と表現され、アジアの貧国日本が大国アメリカを倒すための戦法としては、先制攻撃によって太平洋艦隊の主力を撃滅し戦意を喪失させることこそ、この上ないものにも思われますが、国際法が整いつつあった20世紀の戦争としては余りに乱暴で、アメリカの国力を蔑ろにしたお粗末な戦術と言わざるを得ません。実際、真珠湾攻撃では米太平洋艦隊の主力戦艦群を撃沈破し、多数の航空機を地上撃破し、大戦果は華々しく宣伝されて、国民の士気を高揚させ、12月8日は「大詔奉戴日」という戦勝記念日になりました。その反面、アメリカの国民感情は戦意喪失どころか、奇襲という騙し討ちに激高し、「真珠湾(の屈辱)を忘れるな!」のスローガンは対日戦反撃の原動力になったのです。

 そもそも、日本の戦争指導者たちが考えていた大東亜戦争の初期完遂目標は、日露戦争同様に、敵国米英の国家を消滅させることではなく、中部太平洋方面において戦線を構築し、局地戦に次々と勝利を得てた後、早期に優位な状況下で和平交渉を進めることにありました。真珠湾攻撃を立案した山本五十六連合艦隊司令長官の「海軍は緒戦半年、1年は思う存分暴れてみせる。しかし、2年、3年となると保障できない。」の言葉はそれを象徴するものです。もっとも、山本長官のこの発言は、対米戦争を危ぶむ本心から出たものなのですが、「やるとなったらとことんやる!」という彼の軍人としての気概も窺えるものではないでしょうか。

 しかし、戦争は指導者たちの思惑を超えて泥沼化し、真珠湾攻撃で時代の主力となりつつあった航空母艦を討ち漏らしてしまったことが、珊瑚海、ミッドウェー、ソロモンの諸海戦で手痛いしっぺ返しとなっていきます。山本GF長官の言葉のとおり、半年で日本の太平洋域での戦略は頓挫し、国力の脆弱な日本はソロモン諸島、ニューギニア、フィリピンの消耗戦でたちまち乾上って、悲惨な末路を辿ることとなります。

 今月23日に映画「山本五十六」が全国で封切られます。また、NHKをはじめ、日米開戦に関するTV番組の特集も多い時期です。これらを参考に、70年前に日本が勝算の低い戦争に何故突入したのか、日本人として考えてみる機会であると思います。

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コメント

♪トラトラトラ、鯉は一途、トラトラトラ、本気よ・・・と歌っていた4人組のグループが懐かしい・・・。

真珠湾攻撃も混乱の中で成功させたのですが、薄氷の勝利だったそうですね。

http://www.news-postseven.com/archives/20111208_74570.html

http://www.news-postseven.com/archives/20110812_28097.html

こういう貴重な体験談を話す人ももうお年寄り。
風化させてはいけないですね。

開戦時兵士として出征した人は90代ですからね。
NHKの戦争特集でも最近は戦争体験者の証言集が多いですね。
記録された証言が単なる歴史の事象として保存するだではなく、
極限を生きた同じ日本人、同じ世代だった人の感情を次世代に
どう響かせるかも大切なことです。

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