山行 滝がいっぱいの山 畦ヶ丸その1
5月6日(日)、GW最後の朝は西丹沢にやってきた。この一帯はキャンプ場が多い。河原にはカラフルな天幕が並んでいたが、周囲に人影はなく、眠りからさめていないようだった。ボーイスカウト仕立ての私の頭には、キャンパーは早寝早起きという固定観念が強いのだが、レジャーキャンパーはその逆で自然の中でスローライフを楽しみたいのだろう。箒杉下の駐車場に車を入れ、県道を少し戻って大滝橋から大滝沢沿いの林道を歩き始める。このルートは東海自然歩道に指定されているから、大滝峠までは歩き易い道が続くことだろう。
しばらく行くと、前方に煙が上がりかすかに炊飯のにおいがしてきた。沢音に混じって子どもたちの声も聞こえてきた。林道から登山道が分岐する地点にボーイスカウトが野営を張っていたのだ。この光景こそ私のイメージするキャンプである。久しぶりでワクワクしてきたぞー!森の深く谷あ~い、素晴らしいキャンプ~、こんな良いところは~ない、谷間の白いキャンプ~♪キャンプキャンプキャンプキャンプキャンプ・・・♪キャンプサイトの外れを一人悦に入りながら通過する単独ハイカーに、リーテン(リーダーのテント)から「おはようございまーす!」。嬉しくもちょっとハニカミオヤジ。
谷間のキャンプから先はいよいよ登山道だ。それでも大滝沢とその支流の滝を見ながらのんびりとした道程。所々、大きな滝が見える。この辺りの滝は岩をなめた滝が多く、夏は滑り台の水遊びが楽しそうだが、沢水の冷たさといったら大人には通用しまい。虫もいそうだしね。あー大人の思考は悲しくなる。何よりも先ず飛び込んでみろよ!でも、なめ滝は見ていても気持ちが良いものだ。
支流のマスキ嵐沢から分かれてしばらく森林を歩き、次の鬼石沢にぶつかると、川向こうに小さな小屋が見えた。この小屋は一軒屋避難小屋だ。中を覗いてみると誰もいない。小屋帳を拝見させてもらうと、GWに2組ほど家族連れの宿泊記録が残っていた。山中の沢端にある小さな山小屋。沢音と動物の気配を感じながらの小屋泊なんて最高だ。子供たちには最高の思い出となるだろう。気になったのは小屋内にカマドウマくんたちがいたこと。このキモ可愛い虫は、便所コオロギなどと蔑まれ、現代の女性は悲鳴を上げるだろうが、「竈馬」の字が語るようにその昔は庶民の暮らしと密接した存在だったのだ。
一軒屋小屋を出てステタロー沢を登り詰めていくと、大滝峠に到着。左は屏風岩山、権現山を経て丹沢湖方面。右手は畦ヶ丸方面である。右手に進んで間もなくベンチが据えられた大滝峠上。ここから左手には廃道が延びているが、バケモノ沢、信玄平を経た旧東海自然歩道である。現在は直進方向、畦ヶ丸山頂付近を経て、甲相国境尾根を進んでいる。(つづく)
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