山行 水もしたたる女子2人? 尊仏ノ土平その3
さて、雨の鍋割山を急ぎ足で下ります。雨足は強弱を繰り返して、時折雷鳴が聞こえてきます。後沢乗越手前の急斜面を下っていると・・・はて?女の子が2人。齢歯は女子大生くらい。白い上下、スカートにサンダル履き。手にはビニール袋を下げているその出で立ちは、繁華街から迷い込んだような様子。どこから入山したのか分かりませんが、大倉から最低2時間はかかる道程をこの格好、特にサンダル履きでよくぞやってきました。
いやいや、感心している場合ではないのです。いくら丹沢前衛の低山とはいえ、この雨模様の中では無茶も過ぎます。聞けば鍋割山荘に泊まって鍋焼きうどんを食べるとのこと。ははぁ~例の「地域密着系都市型エンターテイメント」で鍋焼きうどんが採り上げられた影響のようですね。
女子:あとどれくらいですか?
山笑:1時間以上はかかるなぁ・・・その履物じゃもっとかかるよ。雨合羽持ってきてないの?
女子:傘ならあります。さした方がいいですよね。
山笑:いやいやいや、この先は坂が急だからさしてられないよ。まあ木があるうちは良いけど、上の方で
木がなくなっても雷鳴ってきたから気をつけないと。県民の森まで戻れば車で下ろしてあげるけど、
ここまで来ちゃうと戻るのも結構あるしね。
女子:山小屋に予約しているから行ってみます。ありがとうございました。
山笑:あーそう。無理しちゃダメだよ。気をつけてね。
後ろ髪を引かれる思いで女子2人と別れた。もしものことがあるから携帯の番号でも教えておけば良かったかなぁ。恐らくはずぶ濡れで鍋割山荘に着いて、小屋主にコッテリ絞られることだろうなぁ・・・まあこれも彼女らの成長の1ページと思えば良い経験だ。と、無責任に割り切ってみて先を急いだ。
ミズヒ沢出合付近(それにしてもよくぞここを通ってきたものだ。)
ミズヒ沢出合からの林道歩きになる頃には雨も止んでいました。山を振り返ると鍋割山は雲の中。勇ましくも無茶な女子2人の安全を祈って家路を急ぎました。
★コースタイム:6時間25分(休憩含む)
表丹沢県民の森10:15→10:30二俣→12:05大丸→12:25塔ノ岳(昼食)12:45→13:35尊仏ノ土平→
14:00オカラ沢出合(タイムロス10分)→15:10鍋割山15:15→15:50後沢乗越→16:20二俣→16:40県民の森