山行 鍋割をまたいで帰る 尊仏ノ土平その2
私も含めたマイカー登山者は、車を置いた登山口に再び戻らなければならないのが泣き所。丹沢前衛を貫いて主脈尾根に囲まれた尊仏ノ土平に到達したものの、再び前衛を越えて車を駐車した表丹沢県民の森へ戻らなければなりません。時間は既に14時が近づいているので、ユーシン~雨山峠を経由して鍋割山を越えることは時間と我が家のかみが許しません。石の河原で地図をチェックしていると、正式な登山ルートではないものの、玄倉林道をユーシン方面に少し行ったところから、オカラ沢という沢を遡行して鍋割山の裏手に至るルートが認められます。
既に山に戻りつつある林道を少し歩いてそれらしい沢と出合うと、堰堤の上に置かれた巨大な缶詰のような物体に赤ペンキで鍋割山方面のルートが示されています。しばらく進んでみると、今度は「キケン多し 上級者コース」とのこと(汗)そんな人の不安につけ込むのがヤツであります。そう、ヤマビルです。堰堤の上で駆除していると、オカラ沢の上部から何やらただならぬ気配が下ってきます。人ではなし。シカか・・・いやクマか・・・タタリガミかも・・・
恐怖に駆られてスタートに戻る。と、オカラ沢の左手に分かれる沢にもテーピングを発見。こちらも鍋割山に通じていることを確認し、気を取りなおして進みます。ルートはすぐに沢から無理やりともいえる斜面登りで尾根道になります。ほとんど歩かれないルートなのか、ブナ林の尾根は踏み跡が不明瞭ですが、所々にテーピングや赤ペンキが施されているので、不安ながらも先に進む気力を保つことができます。
あっ!獣だ。後姿はウサギのように見えたけど。そんな獣との接触を楽しむゆとりが出てくると、先ほどの正体を見届けたかったような気もします。急な尾根道をいい加減登り詰めると、雨山峠方面からのルートに合流し、間もなく雨霧に煙る鍋割山山頂(1273m)に到達しました。山頂には若い夫婦が1組のみ。鍋割山荘の草野さんも手持ち無沙汰な様子です。
「雨足がだんだん強くなっているから急いだほうが良い」とのアドバイスを受け、そのまま南面を下山します。時刻は15時をまわって山歩きでは遅い時間帯です。霧雨が時々強い降りに変わって雷も遠くに聞こえ始めました。この後、驚くべき光景を目にすることに・・・(つづく)
★コースタイム
尊仏ノ土平13:35→14:00オカラ沢出合(ロス10分)→15:10鍋割山
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