第27回自衛隊観艦式 その4
観艦式も大詰めになり、残すところ航空機による訓練展示となります。4発のプロペラ音を響かせて対潜哨戒機P-3Cが飛来して、対潜爆弾を投下。艦隊の周辺に水柱が上がります。大いに魚たちを驚かせたことでしょうけど、見方によっては第2次大戦時の北海で船団を攻撃するフォッケウルフFw200攻撃機の様にも見えて、臨場感満点です。続けて飛来したP-3Cは花火のようなIRフレアを投下していきます。ちなみにIRフレアとは、先述のIRデコイと同様、対赤外線誘導弾の照準を狂わせる赤外線を放出する防御兵器です。
P3-Cに続いて艦隊後方から水面スレスレでゆっくりと登場したのが、救難飛行艇US-1、US-2です。これまたプロペラ4発の機体で、艦隊付近の水面に着水、さらに離水していきました。飛行機は「そんなにゆっくり飛んでも失速しないんだなぁ」と関心するほど、ゆっくりとした飛行を見せてくれました。
紀元2600年の九七式飛行艇みたい
潜航艇を背負った潜水艦救難艦「ちはや」
さて、この観艦式には外国からの招致した艦船が3隻随伴しております。先頭はオーストラリアのフリゲート「シドニー」です。全長138m、排水量4,200t。速力30ノット。76ミリ多用途速射砲×1、対艦、対空ミサイル発射機×1、20ミリ対空機関砲×1、三連装魚雷発射管×2、ヘリコプター2機と、性能的には乗艦「たかなみ」と拮抗しています。
続いては、シンガポールの揚陸艦パーシステンス。詳細はよく分からないのですが、排水量8,500tは輸送艦「くにさき」に匹敵します。国土の小さいシンガポールがこのような大型艦を有していたのは驚きでした。
最後は米海軍ミサイル巡洋艦シャイローです。全長173m、排水量9,600tはイージス艦「あたご」よりもひと回り大きく、この巨体を8万馬力の機関により最高32ノットで航行が可能です。武装は5インチ砲×2、ミサイル発射機×2、対艦ミサイル発射機×2、20ミリ対空機関砲×2、三連装魚雷発射管×2、ヘリコプター2機等を装備していますが、ミサイル発射機からはあのトマホークを発射可能で、湾岸戦争、イラク戦争では数十発のトマホークを発射している実戦経験があります。
観艦式が終わって帰港の途につく艦上では、海軍ラッパのお披露目があったり、ハロウィンにちなんだ仮装をした自衛官が登場したりとサービスたっぷりです。天然児は観艦式以上に大喜びでした。
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