« 山行 太宰治ゆかりの峠道 三ツ峠~御坂東部その2 | トップページ | 山行 痛恨の沢落ち 権現山 »

2013年5月21日 (火)

山行 旧跡を越えて御坂の主峰へ 三ツ峠~御坂東部その3

 御坂山を通過して再び縦走路は下降する。正面に御坂山地の主峰である黒く大きな黒岳が近づいてくる。高圧線が尾根を越える場所は、樹木が切り開かれているので展望が良い。振り返ると三ツ峠は随分遠くなっていた。

P1080690 旧御坂峠

 御坂山と黒岳の鞍部は、古の鎌倉往還が通過する旧御坂峠である。相模と甲斐を結ぶ主要街道であり、先人達は峠越えの苦難の道程のなか、この場所で一息入れて疲れを癒したことだろう。現在では先述の御坂峠が有名になってしまい、ここを越えるのは古道マニアくらいのものであろう。開けた峠には閉鎖された茶店が残り石仏が祀られていた。

P1080688 御坂城の遺構 P1080694

 この旧御坂峠には、その他に人工的に造られた土塁や堀、石積みらしい遺構が残っている。中でも尾根沿いの縦走路に沿って、東西に土塁と堀が長く続いている。それもそのはず。この峠は戦国時代に国境紛争の舞台になった歴史を有している。小田原の北条氏綱と府中(甲府)の武田信虎が郡内地方を巡って争い、武田氏滅亡後には徳川家康と北条氏直が戦っている。この峠には御坂城が築かれていたのである。遺構を眺めながら、その傍らでお昼をとることにした。

P1080705 黒岳にアタック P1080700 カタクリが咲いている。

 御坂山地の主峰・黒岳に取り付く。いい加減歩いてきたので峠からの急坂は応えるが、道の傍らに静かに咲いているカタクリの花が疲れを癒してくれた。相模原辺りでは3月下旬に咲くカタクリではあるが、ここでは1ヶ月半遅く咲いている。その花はピンクで美しい花だが、花びらが反り返って何ともヘンテコリンな姿をしている。その後、傾斜はますます厳しくなって、岩を攀じ登る箇所も出てきた。ここで天下茶屋以降、初めてハイカーとすれ違った。若い女性の単独行であったが、この明るい尾根は下界からのアクセスも良いので気易いのかもしれない。

P1080708 この岩場を攀じ登れば・・・ P1080711 黒岳は明るい山頂だ。

 そうこうしているうちに、ブナ林に囲まれた黒岳(1793m)の山頂に到達した。黒い山らしく樹林に囲まれた山頂からの展望はないが、明るく開けている。年配のグループが先着していて、食事をしながらの山談義が賑やかだ。単独行の私としては、この場にいても何か落ち着かないので、写真を記録として撮ったら出発である。さらに西に続く御坂の尾根に踏み入れていく。

P1080719 すずらん峠 P1080716 最後の展望を楽しむ

 黒岳から下っていくとすぐにすずらん峠の分岐点である。この先、御坂の尾根はさらに続いて、節刀ヶ岳、鬼ヶ岳、十二ヶ岳などの魅力あふれる峰々が並んでいるが、少々疲れてきたし、雲行きも怪しくなってきた。そこで、縦走尾根から外れて水ヶ沢林道へ下り、芦川の農産物直売所へ向かうことにした。芦川からは河口湖駅までバスが出ている。

P1080739 釈迦ヶ岳が迫る。 P1080728 芦川すずらんの里

 水ヶ沢林道は富士山の展望台である新道峠まで通じている。新道峠は老若男女何れもが富士山とガチで向き合うことができる場所だ。(参照:http://yama-umi.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/post-7eb8.html)水ヶ沢林道を下ると正面には御坂マッターホルンこと釈迦ヶ岳のピラミッドが迫ってくる。その麓には芦川「すずらんの里」がある。ここのすずらんは希少な日本すずらんだそうで、群生地は県の天然記念物に指定されているそうだ。ちょっと立ち寄ってみると、シラカバ林の根元にすずらん(らしい)がびっしりと生えている。花期には未だ早く、今年は6月1~2日にすずらんの里祭りが開催されるそうだ。

P1080730 すずらん群生地 P1080734 今回はこれでイメトレ P1080738 こういうすずらんもあるんだよ~

 やがて上芦川の集落に入り、家の庭々に咲く花を楽しみながら農産物直売所に到着した。バスまで30分あったので、天ぷらうどんを頼んでホッと一息である。

P1080750 すずらんが咲いていました。 P1080753 オダマキ

★コースタイム:8時間5分(トータル)

河口湖駐車場7:10→7:20浅川バス停→7:50西川林道→9:25木無山→9:50開運山9:55→10:45御坂みち登山口

→11:10天下茶屋→11:30御坂峠→12:00御坂山→12:25旧御坂峠12:35→13:20黒岳→13:35すずらん峠

→14:10すずらんの里14:15→15:00上芦川集落入口→15:15農産物直売所

« 山行 太宰治ゆかりの峠道 三ツ峠~御坂東部その2 | トップページ | 山行 痛恨の沢落ち 権現山 »

登山、ハイキング」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 山行 旧跡を越えて御坂の主峰へ 三ツ峠~御坂東部その3:

« 山行 太宰治ゆかりの峠道 三ツ峠~御坂東部その2 | トップページ | 山行 痛恨の沢落ち 権現山 »