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2013年6月14日 (金)

山行 山の上のムジナ 檜洞丸その2

 テシロノ頭(1491m)で遅い朝食をとった後、フキが群生する道を歩く。同角山稜への分岐点が近づいてきた頃、前方から動物が近づいてくる。鹿ほど大きくはない。イタチのようで、それよりはかなり大きい。ハクビシンかな?立ち止まって様子を窺っていると、そいつは登山道を真っすぐにこっちへ向かってくる。体高は低いが体長は中型犬よりは大きそうである。

P1090204 何だ? P1090205 丘を~越えて~ゆこよ~♪ P1090206 気づいてなさそうだ

 獣はこちらの存在には全く気づいていないようで、タッタカ、タッタカ、リズミカルに小走りしてくる。近づいてくると、ハクビシンやイタチではなく、鼻の長さが特徴のアナグマであることがわかった。アナグマは低山や丘陵地帯に生息するイタチの仲間で、穴を掘っては昆虫などの小動物を餌としている。欧州ではその毛皮を目的に狩りの対象とされ、日本では「ムジナ」と呼ばれて人々に身近な動物として知られてきた。しかし、近年は都市化の影響で生息域が狭まって、私自身、山間の道路などで車に轢かれた無残な姿と動物園で見た以外、自然の姿を見るのは初めてである。

P1090211 え? P1090208 見つめあう2人。こうなりゃコンクラ~ベだ。

 ムジナ君はついに私の足下までやってきて、ようやく道を塞いでいるこちらの存在に気づいたようで立ち止まった。逃げもせず、逆に威嚇もしない。獣にしては随分神経が鈍いようである。このまま登山道を進みたそうにこちらを注視している。こちらもあえて動かずに、愛らしい表情にカメラのシャッターを切る。1分ほどであったろうか、2人?だけの時間はとっても長く感じられた。

P1090209 あのさ、あのさ、道を譲ってくれないかなぁ? P1090212 先消えますね・・・

 やがて、どうにもならないのを悟ってか、ムジナ君は登山道を逸れてフキの中に消えていったが、その歩みは人間から逃れるというよりは、こちらの存在は忘れたかのように、マイペースでフラフラと蛇行運転であった。我が国では古来より、「タヌキかムジナ(あるいはキツネ)に化かされる」などと言われてきたが、狡猾さの欠片もない、むしろ愛らしい彼らのどこからそう思われたのであろうか?これは冤罪の匂いがする。

P1090231 芙蓉峰が大きい! P1090220 大室山(右)と道志山塊

 ムジナ君を見送って、同角山稜に分かれる鞍部を通過すると、再び登りとなり檜洞丸山頂は近い。所々、左手(西側)の展望が開けて、西丹沢の山並みの先に芙蓉峰がそびえている。西丹沢の山から望むその姿は近く、大きい。前方に近づく檜洞丸の左手前方には、檜洞丸に次いで丹沢第3の標高を有し、どっしりとした構えの大室山、更に道志の山々が見えている。

P1090236 テシロノ頭を振り返る P1090238 山頂部の木道 P1090239 古老もお元気そうで

 左手から西丹沢からのツツジ新道と出会い、山頂部のブナ林とバイケイソウの群落の中を延びる木道を歩くと、間もなく檜洞丸(1601m)の山頂に到達した。山頂には先行者が10人ほど休憩していたが、石棚山稜経由ではムジナ君以外、誰にも出会わなかったので、最短登頂ルートのツツジ新道から登ってきた人たちであろう。(つづく)

P1090245 山頂に到着 P1090250 青ヶ岳山荘 P1090252 雲上がる丹沢主脈

★コースタイム(上り):3時間30分

箒杉駐車場5:20→5:30箒沢登山口→7:25石棚山→7:50テシロノ頭(小休止)8:00→8:50檜洞丸

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