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2013年7月10日 (水)

老馬に鞭打ち三国越え 三国峠その2 

 奥秩父滝沢ダム湖を見下ろす高台でR140と分かれて中津川渓谷沿いを進みます。中津川の清流と渓谷の荒々しい岩壁が続くこの付近は、秋には紅葉の名所だそうですが、深緑のこの時季は河原でキャンプを張ったり、渓流釣りを楽しむ人たちがチラホラ見られる程度です。

P1090541 滝沢ダムから始まる街道記 P1090544 清水を補給中 P1090545 中津川渓谷

 群馬県境方面への道を分岐すると道幅が狭くなって、間もなく森林体験学習やバーベキューが楽しめる彩の国ふれあいの森を通過すると、路面はダートになりいよいよ林道走行らしくなってきます。最初のうちは路面も踏み固められて、我が老馬でも小石をパラパラと弾く音も快調に走行することができました。路肩に駐車する車も結構あって、渓流釣りに入る車が多いことが窺われます。

P1090547 渓谷美です。 P1090554_2 ここは水源の森 P1090556 土木遺産ですね。

 荒らしく岩肌が露出する手掘りの隧道や沢に掛けられた素っ気ないコンクリートの橋は森林軌道時代の遺物なのでしょう。この辺が山の深さにマッチしたり、しなかったりで実に味わい深い。

P1090557 トンネルを抜けると・・・ P1090564 全面から水が染み出す壁

 中津川最上流部になると、左右の斜面から小さな沢が流れ落ち路肩の崩落も目立つようになります。路面も悪くなって岩が露出したり、ワダチが深くなったり土砂が流失したりとギャップが大きくなってきました。こうなると車高が低い老馬ではたちまち苦戦を強いられ、走行速度を落とさざるを得ません。たまに下ってくる対向車は車高の高いクロカン4駆かモトクロスバイクで、本当にこの老馬で三国越を走破できるか心許なくなってきました。

P1090567 ま、ガンバレや P1090573 開けてきました。

 沢から離れると道の勾配がきつくなって九十九折に一気に高度を上げ、いよいよ国境の三国尾根に取り付いたことを感じさせます。しかし路面の状況は悪くなる一方で、時折車を停めて落石を排除したりしながら、老馬はノロノロと山を登っていきます。路面をじっくり観察しながら侵入ルートを見定めていきますが、ちょっとでも油断したり判断を誤ると・・・

 ガリガリ~~と車の底から実に気持ちの悪い接触音が上がります。緊張感があって気疲れするのですが、この緊張感が実に楽しいとも思えてくるのは、元クロカン乗りの眠っていた血潮が騒ぐのかもしれません。そんな男のロマンが解らない同乗者はしきりに引き返すことを訴えますが、ここまで来て引き返せるか!と既に目が血走っている危ないドライバーです。でも、一番迷惑なのは鞭打たれている老馬なんでしょうけどね。

 前方ばかり気に取られていると、いつの間にかバックミラーいっぱいに後続車が迫っていることがあります。慌てて路肩に避けるのですが、クロカンやモトクロスが「お前ような一般車の来る場所じゃねえ!」とばかりに高速で追い抜いていきます。ライダーのヘルメットにカメラがついているのは、ネットで実況中継をしているのでしょうか。さぞコケにされたことでしょう。畜生め!老馬とはいえ平地なら貴様らに遅れを取るようなことは絶対にさせんぞ。(このとき抜かれた浜ナンバーのジムニを後で中央高速で追い抜いたときの心地良さったらありません。私、根に持つタイプなんでしょうね。)

P1090562_2 ゴロゴロ岩命中。ゲームウォッチじゃあるめえし P1090571

 12時過ぎにR140と分かれて中津川線に入ってから2時間。ルートは森林を抜けて、左手は岩が迫り出した垂直の岩壁で右は谷というスリリングな箇所になりました。岩が落っこちてきたら・・・まあそのときは運が悪かったと諦めるしかないでしょうね(笑)右手には上武、さらには遠く上信の山並みが展望できますが、その中で独特の台形をした荒船山は一際異彩を放っていました。

P1090578 荒船山が見えてくると・・・ P1090577 三国峠走破! P1090579 向こうは信州

 14時半に尾根が切通しになっている標高1740mの三国峠に到着。この尾根は北に三国山、さらには昭和60年8月に日航ジャンボ機が墜落した御巣鷹山に続いて、南へは十文字峠を経て甲武信ヶ岳など奥秩父の山々に延びています。また、通過してきた中津川は下流で荒川となって、やがては東京湾(太平洋)に注ぎますが、長野県側は千曲川の源流部で、下流で信濃川となって日本海に注ぎます。そう。ここは日本の中央分水嶺なのであります。

 川上牧丘林道に続き、念願の二大林道を走破した老馬に感謝、感謝であります。(つづく)

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