ビジネス街に残る戦争の爪痕
東京駅丸の内ビル街から外堀通りを神田方面に歩くと、首都高速の下に鎌倉橋という橋がある。全長30mのコンクリート造のアーチ橋であるこの橋は、関東大震災の復興事業の一環として、昭和4年に竣工した歴史ある橋である。
この橋の欄干をよくよく観察してみると、部分的に削り取られたような箇所が認められる。これこそが、昭和19年11月に行われたB29爆撃機による東京初空襲の痕跡である。欄干の損傷は爆撃機からの銃撃痕で、恐らくは橋を通過する避難民を狙った銃撃であろう。
空襲とは高高度からの爆弾又は焼夷弾の投下によるものと思われがちであるが、時として低空に飛来して目視による対人銃撃が行われた。非戦闘員を意図的に狙い撃ちにするとは、何とも人道にもとる行為である。勝者の戦争犯罪を証明する遺産として、末永く後世に残してもらいたいものである。
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