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2014年4月30日 (水)

山行 カタクリの咲く御前山 奥多摩三山その3

 大岳山から急な斜面を少し下ると両側に笹が生い茂る穏やかな尾根道をゆっくりと下っていくようになる。やがて奥多摩駅方面に北へ下る鋸尾根と御前山方面へ西に下る分岐点。迷わず西へ向かうと、間もなく鋸山林道と縦走路が交差する大ダワに到着した。ダワとは山と山の間の鞍部=峠のことをいうらしい。ここにはきれいなトイレが設置されている。利用しない手はない。

Dsc03136 爽やかな尾根歩き Dsc03140 トイレが設置してある大ダワ

 大ダワの先は南側が植林帯となるやや暗い尾根道を一路御前山を目指して登り返していく。鞘口山と名がつけられた小ピーク辺りからカタクリの花がポツポツ見受けられた。カタクリは大岳山にも咲いていたが、御前山一帯はカタクリの花が群生していて、田中澄江の随筆集「花の百名山」にもエントリーされて有名となっている。

Dsc03145 春を告げる妖精カタクリ

 ユリの花に似た薄紫色のカタクリは敏感な花びらを有していて、夜間や雨の日は花びらを閉じていて、日照や気温上昇を感じ取ると開花し、更に気温が上昇すると花びらが反り返るのだ。昔から「堅香子(かたかご」などと呼ばれて和歌に詠まれ、早春を告げる可憐な花として人々に親しまれてきた。小さな花ながら根深く、盗採してきてもなかなか花が咲かないという。自然に咲く姿こそが野草の良さである。

Dsc03156 山野草は自然に生えてこそ Dsc03159 不運にも・・・しかしこれも密度が濃い証拠

 さて、鞘口山のピークでは、先行の方が食卓をたたんでるところであった。軽く挨拶を交わして先に進もうとしたところ今ひとつ進路が定かではない。道標は明らかに御前山を西を指していて、西に延びる尾根道にははっきりとした踏み跡が見受けられる。しかし、よりはっきりとした踏み跡が南に延びている。私は前者と判断して歩き出したところ、「すいません。地図を持っていませんか?」先述の方から呼び止められた。どっちへ行ったら良いのか迷っているという。持参した奥多摩の地図を確認すると・・・!西への尾根ではなく、南へルートは折れているではないか。危ない危ない。己の勘だけでは危うく迷うところであった。お礼を述べて先行させてもらったが、かの人は秋川方面から馬頭刈尾根を歩いて大岳山、御前山と縦走して小河内ダムへ下るという。「御前山でまたお会いしましょう」と送り出してくれた。後々になって思えば、かの人はこの辺りを熟知していて、わざと不慣れなふりをして私の誤りを正してくれたのかもしれない。或いは山の神だったのかもしれない。

Dsc03161 御前山避難小屋 Dsc03167 御前山山頂

 御前山のピークが近づくとカラマツ林となった。御前山山頂付近は奥多摩都民の森として整備されている。ルートをちょっと逸れて御前山の避難小屋をのぞいてみた。ログハウス風の洒落た避難小屋は清潔に保たれている。窓がとても大きくて明るく、外の樹林を望めるのが良いが、反面冬の寒さが厳しいだろうと思った。本当はこんなところに宿泊しながらゆっくりと春の山を堪能したかったのに。

Dsc03172 北に石尾根を望む Dsc03169 三頭山までまだまだあるなぁ・・・

 小屋を出て間もなく御前山(1405m)の山頂に到着した。山頂は広く気持ちが良いが、春霞と木が生い茂っていて展望は今ひとつ。おまけにいつの間にか雲が広がっていた。この日の予報は午後から大気の状態が不安定となって山沿いでは雨が降るとか。ちょっと心配になってきた。ベンチに腰を下ろしてこの先どうするか悩んでいると、反対の奥多摩湖方面からワイワイ、ガヤガヤと多くのハイカーが上がってきた。カタクリの見頃だけのことはある。時刻は11時前。これから三頭山まで行く時間と体力はまだ残っている。安全をとって大ブナ尾根を下って小河内ダムへ下るか。(つづく)

★コースタイム:5時間30分(御前山まで)

御岳渓谷P5:20→5:50ケーブル滝本駅→6:40御岳神社→8:05大岳山8:20→9:15大ダワ→9:45鞘口山→10:50御前山

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