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2014年9月10日 (水)

山行 四度登る馬鹿 富士山御殿場口その1

 富士山頂への登山ルートは4本ありますが、静岡県側に3本と山梨県側に1本となっていますが、山梨県側の吉田口(標高2300m)が中央高速道路からのアクセスが良く、ルート上に山小屋やトイレが多いので、全登山者の6割を占める人気のルートとなっています。

 それに対して、静岡県側のルートは登山口の高い順に登山者が多いようです。富士宮口(2380m)は登山者比率2割5分、須走口(1950m)は1割、御殿場口(1440m)は5分となっています。山頂と登山口の標高差が少ないと一見楽に思い勝ちですが、距離が短い分急な勾配と急激な気圧差による高山病のリスクがあり、それほど楽なルートともいえないようです。

Dsc06369 霧立ち込める太郎坊

 かく申す自分も人気の順に富士山を歩いてきましたが、今回最後に残された御殿場口を歩いてみることにしました。御殿場口は標高1440mの太郎坊から山頂まで標高差が2300mもあり、ルートは江戸時代の宝永爆裂火口を左手に見ながら、火山灰が堆積する黒富士を見上げながら淡々と登っていくことになります。例によって自由な時間が限られているため、山小屋への宿泊はもってのほか。日帰り往復の弾丸登山となるのですが、山と高原地図によれば登り8時間余りの長丁場です。ということで・・・

Dsc06373 行くぞー!5ー、10ー、バー!(ごてんば)

 仕事から帰宅して夕食、入浴を済ませて、霧立ち込める太郎坊の登山口にやってきたのは深夜0時。マイカー規制もなく、広い駐車場には20台ほどの車が駐車していましたが、人気なく静かな登山口です。車中で少し寝てから出発しようかと思っていたところに、車とバイクでやってきた10人ほどの学生らしき若い衆が到着。登山口に来てテンションもMAXなのでしょう。ワイワイキャーキャー実に賑やかです。夜道の一人歩きは心細いので、彼らに釣られるように出発することにしました。

 御殿場口の鳥居をくぐるとすぐに樹木はなくなって、広々とした山麓を歩くことになります。行く手の闇夜に富士山のシルエットが薄っすらと浮かび上がっています。山小屋の明かりがかなり上の方にポツリと見えていますが、1、2箇所?先行者もほとんどいないようで、かなり先にランプの明かりが2、3確認できる程度でした。他のルートでは、これらの明かりがルートを示してくれるのですが、今回は闇が広がるばかりです。

 火山灰の堆積する登山道は足を取られてかなり歩きづらい状況で、たちまち疲労に襲われることになりました。後ろからは例の若い衆のワイワイガヤガヤが後を追いかけてきます。彼らが大学生とすれば、ちょうど私の半分の年齢。若さみなぎる年頃です。青年よ大志を抱け。でも負けないぞー!

 と、意気込んでいたら、ヘッドランプの明かりが頼りなげに点滅し始めました。あー!充電切れだ。電池持ってきたっけ?真っ暗の中に座り込んで慌ててザックのポケットを探ります。もし予備電池がなければリタイヤでしょうか。いや、元気な明かりの列が追いかけてくるではありませんか。若い衆と一心同体、少女体の覚悟を決めた頃。あった!奇跡的に予備電池が見つかりました。

 火山灰に苦戦するものの標高を着実に上げていきます。時々星空を見上げると流れ星が確認できました。流れ星って結構多いものですね。しかし、山麓に漂っていた雲が後を追いかけるように上昇してきました。行く手左手に盛り上がる宝永山からも不気味な雲が湧き上がってきていて、嫌な予感がします。

 六合目を過ぎた頃、宝永山からの風が強まって、それと共に細かい雨が当たり始めました。満点の星空を仰いで山頂もはっきり確認できるのに、雨に降られるのは何とも不思議な気分ですが、これが富士山の天気なのでしょう。(つづく)

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