山行 湘南妙義にリス跳ねる 鷹取山その2
神武寺の境内から鷹取山の山頂を目指して登っていくと、最初のうちは石が敷き詰められた上り坂であったり、岩が削られて階段状になったりしていて、割と歩きやすい道である。そのうち山頂が近づくにつれて、ゴツゴツとした岩の稜線歩きとなる。場所によっては岩稜を乗り越えたり、大きな岩場をトラバースする箇所がある。鷹取山が小粒ながらも「湘南の妙義」と例えられるだけはある。小粒ながらも楽しませてくれるコースだが、この様な場所を通過するのは天然児には到底無理である。「天然児の散歩コースとしては鷹取山は不適」早々に結論が出るもそれはそれ。今回の山行を楽しもう。
岩稜歩きになると、所々木々の合間から湘南、横浜の名所を望むことができた。それは横浜ベイブリッジであり、ランドマークタワーであり、八景島や江ノ島も見えた。景色に見とれていると、ブーンと大きなスズメバチが徘徊している。秋のスズメバチは危険だというし、先を急ぐとしよう!無反応で刺激しないように・・・
名所の景色も良いのだが、個人的に気に入ったのが三浦半島を南北に延びる稜線上に高圧線が延々と続いている風景である。さながら万里の長城を思わせるほど立派なものである。
三浦の稜線上に延びる高圧線
迫り出した岩の先端に立つと・・・
これまた見事なものだ。
さて、しばらく歩いているうち、樹林の中からカチッ、カチッと変な音が聞こえてくることに気付いた。鳥の鳴き声でもなさそうだ。音のする方を注意して見ると、木々の間をせわしなく行きかう小動物が認められた。
タイワンリスは公園やペットとして飼われていたものが脱走して、自然の中で繁殖したものだが、我が国在来種のニホンリスよりも大型で、タイワンリスの繁殖地ではニホンリスが駆逐される傾向にあるらしい。神奈川県下では鎌倉から三浦半島にかけては爆発的に増えているらしく、特定外来種として駆除の対象となっている。相模川以西では確認されていないが、もし丹沢山地にでも入り込めば丹沢ニホンリスにとっては大打撃であろう。とはいえ、割と近くまで寄って来て顔をのぞかせるリスの姿は愛らしいものだ。人間の無責任な飼育の結果が現状に至っているのである。ブラックバスしかり、ワニガメもまたしかり。
いつまでも見ていて飽きないリスであるが、限られた時間なので先へ進む。といっているうちに切り立った岩壁が林立する鷹取山の山頂(139m)に到達した。これぞロックガーデンともいうべき風景である。東逗子駅から山頂まで、僅かに45分。(つづく)
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