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2014年12月19日 (金)

山行 ガチ対面の芙蓉峰 愛鷹連峰北部その1

 この季節、真っ白に雪化粧した富士山を間近に見られる山はどこでしょう?「四方の山を見下ろして・・・」の歌詞にあるとおり、富士山の周囲には、東に三国山稜~西丹沢、西に天子山塊、南に愛鷹連峰、北に御坂山塊~道志山塊と、ぐるりと山が囲んでいて、どの山も富士山の展望自慢の山ばかりです。あえて富士山頂との直線距離にこだわるならば、北の足和田山と南の愛鷹連峰越前岳が共に約15kmと最短距離を競います。

Dsc08461 大井松田IC付近 Dsc08462 愛鷹連峰(越前岳(右)と位牌岳)

 西丹沢の小屋泊に失敗した翌朝。軍馬を駆って東名を西へ。大井松田ICを過ぎると真っ白な富士山が正面にそびえ立ちます。御殿場ICを通過して富士を右手に送って、やってきたのは愛鷹山登山口である裾野市の山神社です。この辺りの標高は700mほどですが、とにかく寒い!予報通りの冷え込みとなったようです。2、30台は停められる山神社の駐車場を出発したのは8時前。ややスロースタートです。

Dsc08468 山神社のこじんまりとした社 Dsc08479 愛鷹山荘

 山神社登山口は、東沢の下部に位置しているため、先ずは愛鷹連峰の最高峰越前岳と連峰最北端の黒岳を結ぶ稜線を目指して斜面を登っていきます。植林帯の中に延びる涸れ沢沿いの道は緩やかですが、湿った岩が凍りついていてよく滑ります。やがて自然林となる頃には斜度を増していきます。この登りルートの上部には、愛鷹連峰唯一の山小屋である愛鷹山荘があります。個人所有の無人小屋で、水場もトイレもある有り難い存在です。

Dsc08483 富士見峠 Dsc08499 見よ!本邦一の芙蓉峰

 愛鷹山荘を過ぎて間もなく、越前岳の黒岳を結ぶ東西の稜線に出ました。富士見峠と呼ばれるこの場所から、越前岳は左手(西)ですが、右手(東)の黒岳は富士山を見るには最高の展望台ですので、ちょっと寄り道していきます。富士見峠から植林帯を少し登ったところに展望広場があって、ここからは文句なしの大富士と向き合うことができます。遮るものは何一つありません。富士山の南南東に位置する黒岳から見ると、ちょうど宝永山の爆裂火口は真正面です。fuji

Dsc08485 黒岳付近の大木 Dsc08491 黒岳山頂

 展望広場から更に進むと、尾根上に杉の大木が立っていて見事なものです。更に進むと、こんもりとした丘のような丸く穏やかなピークが黒岳山頂(1087m)です。山頂ではご婦人が一人、幕営していました。寒そうですが満天の星明かりに浮かぶ白富士は最高の贅沢ですね。愛鷹連峰はプレートのぶつかり合いで隆起した山塊で、その歴史は富士山よりも古いといわれていますが、北端に位置するこの黒岳だけは、それとは別で富士山の寄生火山のひとつと考えられています。

Dsc08511 サクサク道

 黒岳から富士見峠へ取って返して、今度は越前岳を目指します。稜線のルートは樹林に覆われていて、今ひとつ展望が開けませんが、葉を落とした木々の向こうに富士山が存在を示しています。霜で真っ白になった道。霜柱の高さが半端ない。

Dsc08517 位牌岳(左)への稜線 Dsc08515 鋸岳は通行禁止の難所

 サクサク歩いていくと、左手に鋸岳の岩峰が見えてきました。越前岳から次鋒位牌岳に連なる鋸岳の稜線は、その名のとおり鋸歯のようなギザギザの岩峰が並んでいて、低山とは思えない荒々しさを見せています。鋸岳付近の縦走路は、平成10年の大雨で登山道が崩落して、それ以降は長年通行禁止となっています。

Dsc08525 アシタカツツジの群落

 更に尾根道を進むと富士見台です。ここは日本写真協会の創始者で、生涯を通して富士山の撮影にこだわった岡田紅陽が富士山を撮影して、その姿は昭和13年に発行された五十銭紙幣に印刷されました。富士見台付近から越前岳の山頂にかけては、アシタカツツジが多くなります。冬枯れの今は何の変哲もない枯れ木ですが、花期である5月には山上はピンクに染まります。アシタカツツジはヤマツツジの固有種ですが、ヤマツツジに比して花凜は小さいもののピンク色が一際鮮やかな花だそうです。花期に訪れてみたいものです。

Dsc08528 越前岳山頂

 山神社登山口からちょうど2時間。愛鷹連峰の最高峰、越前岳の山頂(1504m)に到達しました。冬晴れの空の下、眼下には製紙工場からモクモクと煙を上げる富士市街、その向こうには駿河湾。右手には富士川流域の山々と南アルプス。北を見ればアシタカツツジの群落越しに富士山。南には愛鷹連峰の山並みと更に駿河湾、伊豆半島と最高の展望です。(つづく)

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