山行 ツツジのつぼみはまだ固い 丹沢山
弁天尾根を詰めて丹沢三峰山縦走ルートに出合う。丹沢三峰山は丹沢山から宮ヶ瀬に落ちる尾根上にある三つのピークで、大山山頂付近から丹沢山の右手に目立っている。西峰(太礼ノ頭1352m)、中峰(円山木ノ頭1360m)、東峰(本間ノ頭1345m)とほぼ同じ高さのピークが三つ並んでいるのが特徴である。でも、これは机上(地図上)の空論。実際に三峰を眺めてみると、西峰は丹沢山の肩に溶け込んでいて目立たず、三つ並んでいるのは中峰、東峰とその中間に位置する無名ノ頭のピークである。三峰縦走ルートは丹沢きっての男坂。宮ヶ瀬から丹沢山を目指して延々と登ってきた登山者は、三峰のアップダウンで地獄の苦しみを味わうことになる。
ちょうど中峰(円山木ノ頭)のピークに出てくるはずが、少しずれて中峰を登り返す。尾根上は北からの風が強く肌寒かった。残雪もチラホラ残っていた。アセビの茂みに囲まれた中峰を通過すると一気に標高を落とした。丹沢山は目と鼻の先に見えているというのに何とも口惜しいことだ。右手には蛭ヶ岳も大きく見えている。
西峰に登り返し丹沢山が近づくにつれて、ブナ林の中にシロヤシオやトウゴクミツバツツジの木が目立ってきた。三峰山周辺は西丹沢檜洞丸と並んでヤマツツジの多い場所である。あと1ヶ月もすれば濃いピンクのトウゴクミツバツツジが咲き、それを追うようにシロヤシオが咲く。花が賑わう季節は、それ以上に人も賑わう。普段は静かな三峰にも多くのハイカーが押し寄せるだろう。
丹沢山の広い山頂には3人ほどのハイカーが休んでいた。塔ノ岳とは違って静かだ。丹沢山の山頂に到着する頃、ちょうど雲が上がってきて展望を妨げてきた。蛭ヶ岳や塔ノ岳など丹沢主脈を覆い隠していく。しかし、玄倉川の向こうに富士山だけはよく見えていた。このまま塔ノ岳を経由して長尾尾根経由で塩水橋に戻るつもりでいたが、長尾尾根なども雲の中だったので、最短ルートの天王寺尾根を下って帰ることにした。
天王寺尾根を快調に下って塩水橋に戻った。雪は消えたがツツジや新緑にはまだ早く、割と人出の少ないタイミングだったと思う。今日は決算で朝帰り。朝の電車からの丹沢は春霞に浮かんで味わいがあった。天気も快晴。皆さん、いざ丹沢へ!
★コースタイム:5時間20分
塩水橋6:00→6:40ワサビ沢分岐→8:05円山木ノ頭→8:30太礼ノ頭→9:15丹沢山9:30→9:55堂平分岐
→11:00本間林道→11:20塩水橋
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