山行 丹沢の小動物たち 丹沢主脈周回その5
今回の丹沢山行ではシカ以外にも小さな鳥獣、昆虫たちと出会うことができましたので、写真に収めたものだけご紹介しましょう。
ホ~ホケッキョ
立ち枯れた樹木の枝で鳴くのはウグイスです。平地でも鳴き声は聞こえますが、高原や稜線で聞く鳴き声は山旅を味わい深いものにしてくれます。独特の鳴き声で聞き分けることは簡単ですが、藪の中で鳴くことが多いので姿を見ることは余りないのではないでしょうか。昔から和歌に詠まれたり鑑賞目的で飼育された身近な鳥で、糞を洗顔料として使用していたこともあるそうです。
コガネムシ、カミキリ、カメムシなど原色や蛍光色の美しい羽根を持つ昆虫は自然の中で生まれた芸術品ともいえますが、これらの昆虫は木の幹や葉を食い荒らす害虫であることが多いですね。まあ害虫とは人間の生活を基準に呼ぶから害虫で、自然の中では普通の昆虫なんです。
日向ぼっこのニホントカゲ
木道やら岩の上で日光浴している姿をよく見かけるのがニホントカゲです。ツヤツヤしたウロコに覆われていていかにも爬虫類!って感じですが、気候によって体温が上下する変温動物である彼らにとって、夏でも朝晩の冷え込みが著しい山上では日光浴は欠かせないことでしょうね。
コブヤハズカミキリ
自然界では擬態して姿を周囲の風景に溶け込ませて天敵から身を守る生き物がいます。この小さなカミキリムシも木道の上にひょっこり出現したタイミングで見つけることができましたが、落ち葉や木の幹の上では発見することはかなわなかったことでしょう。弱者がゆえの見事な進化と言えるでしょう。私も社会の弱者として見習いたいものです。
高地に生きるヒメオオクワガタ
子供の頃、カブトムシやクワガタというものは山が深ければ深いほど沢山いるものだと思っていましたが、山の中でこれらの昆虫に出会うことはほとんどありません。カブトムシやクワガタは人里近くの丘陵地や里山に多い昆虫です。クワガタの中には高地に生息する種がまれにいるのですが、丹沢の稜線で見かけることはほとんどありません。
草むらから生まれたようなタゴガエル
朽木からひょっこりヤマカガシ
旅先で友人や近所の人に出会ったり、休日に出先で職場の人に出会うなど偶然の出会いってものがありますが、山の中でも何気なく手を置いたときに違和感があったり、木や石の穴を覗き込んだときににらめっこしたりと、偶発的な動物との接触というものがあります。こっちも驚いたり感動が大きいのですが、それは相手も同じこと。その表情はどんなものでも可愛らしいものです。
魚や昆虫など昔から興味の対象だった生物の名前はよく覚えているものですが、樹木や鳥の名前は全く無知なものです。でも山へ行く機会が多くなると、山を彩る花や紅葉、遠くから聞こえてくる不思議な鳥の鳴き声の正体を知ることは、山旅を更に豊かなものに変えていくでしょう。
陽炎の立つ夏の田舎道を朦朧として歩いていると、いつしか青緑に輝く美しい虫が自分の行く手に降り立って、自分の行く手、行く手へとチョンチョン飛んでいくことがあります。これを「ハンミョウの道案内」というそうです。我が家の猫の額にもヒメハンミョウなる小さいのがいて、お節介にも道案内をしてくれます。丹沢の稜線ではミヤマハンミョウが道案内を買って出てくれました。
これからもマメに写真に収めて皆さんにご紹介していきたいと思います。植物や昆虫は写真に撮っても決して採ってはダメですよ!
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