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2015年7月24日 (金)

山行 三山のとりは農鳥 白峰三山縦走その6

 間ノ岳山頂から農鳥岳を正面に岩ばかりの道を下っていきます。鞍部には真っ赤な屋根の農鳥小屋が見えています。北岳山荘とは違ってトタン張りの平屋が瓦礫を盛って築かれた塀に囲まれるように建っています。まるで野戦陣地のようです。高所の風雪に耐えるための山小屋らしい造りといえるでしょあう。それにしてもこの風止まないものか・・・

Dsc02622 農鳥岳はやや左手の突起 Dsc02633 農鳥小屋から間ノ岳

 農鳥小屋の前で小休止。宿泊者を送り出して一息ついた頃なのか、小屋主が出てきました。この方、口うるさくキレキャラで、山のルールを守れない人には容赦なく怒声を浴びせる人として山屋の間ではかなりの有名人らしいんです。そんな先入観があったので話しかけられた時には正直緊張してしまいましたが、「この先は今まで以上に風の強いところがあるから注意して行きなさいよ」とアドバイスをいただきました。「郷に入っては郷に従え」昔の山小屋の管理人は皆こんな人だったでしょうね。

Dsc02641 西農鳥に取り組もう Dsc02647 イガイガ

Dsc02658 荒々しい岩峰

 さて、農鳥岳の手前には農鳥岳より少し高い西農鳥岳があって、この岩峰の九十九折をひたすら登っていかなければなりません。でも、この山行で最後の登りと思うとちょっと寂しくもあり、じっくり取り組んでいきます。じっくり進まないと飛ばされちゃうよ!風は収まるどころか相変わらず容赦なく吹き付けてきます。帽子もタオルも飛ばされそうなのでザックにしまいました。ザックの余り紐がなびいてバタバタやかましいし、風に向かって立つと頬がブルブルと波打ってバラエティー番組みたい。

Dsc02652 西農鳥(左)から農鳥の平らな山頂 Dsc02646 登ってきました。

 やっとこさ西農鳥岳(3051m)のピークを踏めば、農鳥岳へはほぼ平行移動になります。でも岩峰の稜線を巻いていくので、片側が切れ落ちた箇所を通過するときは要注意です。やがて岩礫を積み上げたような農鳥岳の山頂(3026m)に到着。周囲の山々には雲をかぶっているのが多かったのですが、360度の好展望地であります。

Dsc02661 農鳥岳山頂 Dsc02687 広河内沢を見下ろす

 農鳥岳という山名ですが、春になって麓からこの山を見上げたとき、白鳥のような雪形が現れて、田植えなど農作業を始める目安となったことからだそうです。山頂には明治から大正期に生きた文人大町桂月の歌碑が残されています。「酒飲みて高嶺の峰で吐く息は、散りて下界の雨となるらむ」桂月が死の1年前、この山に登頂した折に詠んだ歌だそうですが、何とも風流ではありませんか。

Dsc02682 農鳥南面のお花畑 Dsc02680 ハクサンイチゲ

Dsc02640 キバナシャクナゲ

 さて、農鳥岳からは奈良田までひたすら下降となります。奈良田の標高は800m余りですから標高差は2千m以上あります。これは気張らねば。先ずは農鳥岳の岩峰を下って広河内岳との鞍部にある大門沢下降点への稜線歩きです。農鳥岳の南面は高山植物が賑やかです。ややペースを落として、花を楽しみつつ最後の稜線歩きを惜しみます。ハクサンイチゲ、シナノキンバイ、チングルマ、イワカガミ・・・本当にこの山行を豊かに飾ってくれました。かみも天然児も知らない短き夏の密やかな恋人たち・・・思い出をありがとう。

Dsc02688 広河内岳への稜線に Dsc02695 下降点の道標があります。

 大門沢への下降点には黄色い立派な道標があります。昭和43年の厳冬期、雪山縦走をしていた青年が吹雪にあって大門沢への下降点を見失い稜線上で遭難死しました。彼の両親がそんな悲劇を繰り返さないよう願いを込めて、降下点に慰霊碑を兼ねた道標を立てました。道標に付けられた鐘を鳴らすと鐘の音が稜線を渡っていきました。(つづく)

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コメント

農鳥小屋といえば、主も有名ですが、食事もトイレも有名ですよね…。

雲ノ平に巣食う山貴族殿
毎日暑いですね。
1万尺、いやせめて近くの5千尺に逃げたいところですが、
けふは天然とふたりまったりしています。

お泊り山行の経験がほとんどないので、
今回は舞い上がってしまいました。

元キャンパーの私はオートキャンプ場よりは
○○野営場のようなくみ取りトイレ大好きな方なので、
北岳山荘も良いけど農鳥にもかなり惹かれました。

低山は暑いしブンブン煩ったいし、もう1回くらい
日帰りでもいいから高嶺を目指したいです。

この場を借りて暑中見舞い申し上げます。
山笑

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