« 山行 花のオジさんバテバテ 白峰三山縦走その2 | トップページ | 山行 ヘリは空を舞い鳥は地を歩く 白峰三山縦走その4 »

2015年7月19日 (日)

山行 一万尺の稜線は当に花道 白峰三山縦走その3

 北岳は言わずと知れた本邦第二の高峰であって南アルプスの盟主なのですが、南アルプスには三千メートルを超す山がヤッホー(8峰。北から仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳、塩見岳、荒川三山、赤石岳、聖岳)もあって、それ以外にも甲斐駒ケ岳や鳳凰三山のような個性ある山々の中にあっては、富士山の様に目立つ存在ではありません。しかし、南に位置する間ノ岳のカールに端を発する野呂川が時計回りに北岳を巻いて流れているため、周囲の山からは野呂川の渓谷を挟んで対岸にそびえ立つ北岳の崇高な勇姿を望むことができます。

Dsc02336 稜線を北岳へ

 右俣から稜線に出ると北岳の山頂まで稜線を登山道が延びていて爽快です。でもこの頃は疲労に暑さも加わってバテバテ状態。でもよくよく考えたら、このままのペースで行けば宿泊する北岳山荘にはお昼過ぎに着いてしまいますから焦ることはないんです。ならば開き直って、山やら花やらを写真に収めながらゆっくり歩くことにしました。

Dsc02340 南アの女王様仙丈ヶ岳

 この稜線区間でいつも右手に存在感を示しているのが、野呂川の谷間を挟んで大きく裾を広げている仙丈ヶ岳です。大仙丈と小仙丈二つのカールを抱いたその優雅な姿は南アルプスの女王と称されています。女王様の前にひざまずいて(?)高山植物をパチリ。実に絵になる♪ついでに踵で踏まれたい(笑)

Dsc02380 肩ノ小屋にて

 北岳肩ノ小屋に到達しました。ここまで来ると山頂は目の前です。驚いたのは水の豊富なこと。雪渓のすぐ上に位置しているのでポンプで雪解け水を汲み上げているのでしょう。飲み物が雪でキンキンに冷やされていて高くても飲みたくなりますね。稜線で会った人の話では、小屋にはNHKの取材班が逗留していてヤマケイの編集長やタレントさんもいるとか。タレントさん?・・・シャアか!?・・・もとい釈さんか!?ちょっとトキメいてしまいました。

Dsc02381 白はハクサンイチゲ、黄はキタダケキンポウゲ、紺はオヤマノエンドウ、紫はタカネシオガマ

Dsc02337 タカネツメクサ Dsc02339 イワベンケイ Dsc02385 タカネシオガマ

Dsc02395 ミヤマオダマキ Dsc02465 ハクサンイチゲ

 小屋から先の登頂部も岩峰を賑やかに花々が飾っていましたよ♪ハクサンイチゲ、イワベンケイ、ミヤマオダマキ、タカネツメクサ、タカネシオガマ、オヤマノエンドウ・・・北岳は花の名山としても有名なのですが、当に1年で今がピークなんですね。幸せだなぁ~♪でもこの山で最も有名な固有種キタダケソウは、雪解けとともに咲く花だそうで既に終わっていました。何れお目にかかることもありましょう。次回のお楽しみってのもないとね。

Dsc02356 岩峰に遊ぶイワヒバリ

 バットレス上部の切り立った岩場を眺めていると、時折サーッ、サーッとツバメが風を切って飛んでいきます。腰を下ろした岩の上ではイワヒバリたちが遊んでいます。いつの時代も人は鳥の持つ翼に憧れ、空を自由に舞うことを夢見てきました。遥か高空、青空にポツンとジェット機が見えました。確かに人類は空を往来することを実現してしまいましたが、岩峰を渡るツバメとあのジェットを比較したらまだまだ空は鳥たちの領域だということが実感されます。そこへ1匹のエゾハルゼミが上がってきました。羽やお腹が光に透けてとっても美しい。広河原周辺では鳴き声を聞きましたが、こんな高いところまで飛んでくることがあるんだなぁ。あの命短き虫だって「北岳なんてひとっ飛び」と私を見下ろしていらぁ・・・

Dsc02414 やりました。

 広河原から5時間半ほどかけてお昼過ぎに北岳の山頂に到着しました。山頂には5、6人ほどの人が展望を楽しんでいました。梅雨の晴れ間、絶好の登山日和となった土日ですから、前日の土曜日から多くのハイカーがこの頂きを踏んだことでしょう。でも日曜日は皆さん早々に下山してしまうんでしょうね。晴天にも恵まれて山頂からは360度の大展望でした。

Dsc02429 甲斐駒ケ岳(右)と鋸岳 Dsc02423 オベリスク

Dsc02440 間ノ岳への稜線 Dsc02416 君キミ、荒井だよ。

 前述のとおり野呂川の渓谷を挟んで西に女王様(仙丈ヶ岳)、北に花崗岩の白い岩峰。南アルプス一の個性派役者甲斐駒ケ岳。東には同じく花崗岩の白い稜線鳳凰三山。特に地蔵岳のオベリスクを下に見るのは感動的です。更に今まで北岳のピークが遮っていた南には仙丈ヶ岳へ連なる日本最高で最長の稜線が続いています。何と雄大なことでしょう。間ノ岳の左手に「おいおい!俺様のことも忘れちゃ困るぞ」と雲の上に突き出て存在感を示しているのが富士の高嶺です。

Dsc02418 中央ア千畳敷カール Dsc02427 北ア槍穂

 四方を囲む山々の更にその先には遠くの山が見えていました。その中で西側、女王様の後方には中央アルプス、乗鞍岳、北アルプス穂高連峰が並んでいました。それらを眺めながら腰を下ろしておにぎりをパクリ。おにぎりと展望をお腹いっぱい楽しんだ後は、眼下の北岳山荘にゆっくり下るだけです。山上のゆったりと流れる時間。お泊り山行ってやっぱり素晴らしいなぁ♪(つづく)

« 山行 花のオジさんバテバテ 白峰三山縦走その2 | トップページ | 山行 ヘリは空を舞い鳥は地を歩く 白峰三山縦走その4 »

登山、ハイキング」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1468968/60801463

この記事へのトラックバック一覧です: 山行 一万尺の稜線は当に花道 白峰三山縦走その3:

« 山行 花のオジさんバテバテ 白峰三山縦走その2 | トップページ | 山行 ヘリは空を舞い鳥は地を歩く 白峰三山縦走その4 »