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2015年11月14日 (土)

ショートストーリー 晩秋鯉の乱

 頃は晩秋、都内のとある池では、水面を渡る風も冷たくなって、公園の樹木も色づいてきた。暖かい頃は、池に暮らす鯉、カメ、水鳥など、多様な生物が生き生きと暮らしていたものだが、陽気が寒くなってくると亀はポツリポツリと地に潜り、水鳥たちは1羽、また1羽と南の空に飛び立っていった。そして、気がつけば鯉の姿ばかりが多くなっていた。

Img_0192 晩秋鯉の乱勃発!

 好機到来とばかりに、鯉勢がこの豊かなる池の専有を狙って蜂起した。広大な池の各所で鯉たちは餌場を独占し、他の生物は窮地に立たされてしまった。こうなったら戦うしかない!他の生物たちは連合し、各所で戦いが繰り返された。

Img_0315 大軍を前に奮戦する鵜(右)大将

Img_0080 亀(奇)兵隊も戦うぞ!
 鳥は機動力をもって空を制するも、カメは鎧をまとい持ち前の忍耐をもって奮戦するも、やはり多勢に無勢。それに水の中ではやはり魚類には敵わない。連合軍は劣勢を余儀なくされていった。「もはやこれまで」殿を務める老亀三人衆が覚悟を決めた。その時・・・

Img_0089 そこへ飛来する1羽のサギ

 次々と連合軍が池から逃れていく中、どこからともなく1羽のサギが飛来した。その純白のサギは、全軍を鼓舞するとともに、老亀三人衆に一計を授けた。それは・・・

Img_0304 鉄壁の守り!

 サギは池の要衝に砦を築いて、老亀三人衆と共に守りを固めたのだ。その鉄壁の守りに鯉勢は攻あぐみ、遂に池の専有を断念するに至った。ここに晩秋鯉の乱は鎮定された。救われた者たちは、四英雄を称えるとともに、彼らが籠った砦を「白鷺城」と呼んだという。信じる信じないはあなた次第。

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