水辺のパン食い競争
けふは梅雨の晴れ間。夏の日差しの下、不忍池をひと回りしてきました。私のようにブラブラ散歩だけでなく、大汗かきながらジョギングやウォーキングをしている人から木陰でお昼を食べたり、読書をしたり、中にはごろ寝を楽しんでいる人までいました。十人十色の上野ライフです。
さて、不忍池の周囲を歩いていて、ついつい探してしまうのがカメたちです。ミシシッピーアカミミガメ、イシガメ、クサガメ、スッポンなど、池のいたるところにで見ることができます。筏やブイの上に登って甲羅干しをしたり、の~んびり水面を泳いだり、彼らのスローライフにはいつも癒されますね。
それにしても今日は池のコイの姿が少ないなぁ?なんて思っていると、池の一角でもの凄い人だかりならぬ魚だかりができていました。「やや?ナブラかいな」と思っていると、老紳士がパンくずのようなものを池に投げていました。ちょっと待て、ちょっと待ってお爺さん。汚い池にパンくずとは何ですのん!と思いましたが、老紳士は「コイは腸が長いし、出したものをまた食べるから大丈夫なのよ」と私の心を見透かしたように得意顔です。
老紳士は仕事で週2回ほど不忍池を通るらしいのですが、通るたびにコイやカモに餌を与えているようで、「池中のコイが私が来る日を覚えていてここに集まるんだよ」とか「私が通ると池からカモが上がってきて、わざと素通りするとズボンの裾を引っ張るんだよ」、「外国人がスッポンと知らずに手を伸ばしたから、大声で静止したら怒ってんだよ。指が失くなるところだったのにさぁ」など、目を輝かせて生き物談をしてくれました。
さて、水面に視点を戻すと、もの凄いコイの魚だかりの中にチラホラとカメの姿が。護岸のブロックの窪みに溜まったパンくずを見つけて、一生懸命よじ登って首を伸ばします。コイたちもパンが溜まっているのが分かっているようで、勢いよく壁を登ろうと泳ぎます。でも、やはり手足の生えたカメたちに一日の長があるようです。でも食べているうちにコイのタックルを受けて水にドボン!
いやいや、運動会シーズンさながらの光景でありながら、それでいて進化論も垣間見るような生き物たちの姿でした。
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