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2017年5月

2017年5月30日 (火)

山行 霧に浮かぶ花々 鍋割山稜

 5月28日(日)、朝の散歩がてら鍋割山を歩いてきました。朝6時には表丹沢県民の森に到着したので、10台分もない駐車場の最後の1台に滑り込みセーフ。とはいっても、林道の路肩駐車が当たり前の場所ですけどね。

Dsc09639 ニシキウツギ

Dsc09638_2 紅白咲きそろい

Dsc09555_2 マルバウツギ Dsc09556

Dsc09558 ヤマアジサイ

 いつもは賑やかな西山林道歩きですが、まだ大倉にバスが上がって来ない時間なので誰も歩いていません。やっぱり山歩きは早朝に限ります。林道沿いには紅白のニシキウツギ、マルバウツギ、ヤマアジサイなど、白系のやや地味なメンバーが咲いていました。

Dsc09562 ハンショウヅル

Dsc09578 ホウチャクソウ

Dsc09560_2 フタリシズカ

 西山林道の終点から後沢乗越までの植林帯歩き。カッコウの仲間であるホトトギス、ツツドリやアオバトの鳴声を聞きながら木々の根元を観察してみると、かわいらしいホウチャクソウやハンショウヅルが。色こそ赤紫と白で違いますが、その垂れ下がるように下向きに咲く姿がお寺の半鐘や宝鐸に由来しています。

Dsc09569 見事なヤマツツジ

Dsc09568 鮮烈な赤です。

 鍋割山南稜尾根に上がる後沢乗越まで来るとガスが立ち込めていました。この日は快晴の天気予報でしたが、丹沢の山々には一日雲がかかったようです。白い尾根上に浮かび上がったのは真っ赤に咲きそろったヤマツツジです。朝霧に浮かぶ真紅のツツジ、よもや見忘れたとは言わせねえぜ!とにかく印象的な赤でした。

Dsc09593_2 朝露の装い

Dsc09592 水は地球の命です。(by上州屋)

 鍋割山頂(1273m)で朝マックならぬ朝鍋焼きを楽しもうと思っていましたが、鍋割山荘は8時半からの営業でしたので、そのまま鍋割山稜を歩くことにしました。雨こそ降っていませんが、湿気の多い雲が垂れこめると森に潤いを与えてくれます。時折差し込む陽の光に、朝露が輝いて名も無き草に装いを与えていました。

Dsc09608 鍋割山稜のブナ林

Dsc09588 トウゴクミツバツツジ

Dsc09598 丹沢に夏の到来を告げます。

 鍋割山稜は小丸(1341m)と大丸(1386m)の小ピークがあって、適度なアップダウンを繰り返しますが、ブナの大木とトウゴクミツバツツジの花を楽しみながらのんびりと歩きます。晴れていれば右手に秦野市街から相模湾までを見下ろし、左手には蛭ヶ岳など丹沢主稜線が並行しますが、今回は雲がかかって、たまに雲の晴れ間から主稜線が顔を除く程度でした。

Dsc09607 晴れ間が差すと…

Dsc09601_2 主稜線が顔を覗きます。

 ブナ林やツツジの花などに目を奪われがちですが、木々の根元や藪影を注意深く観察してみると、ついつい見落としてしまうような植物を見つけることができます。今回はササバギンランを見つけることができました。こうした山野草もシカの食害や盗採によって年々数を減らしているようです。

Dsc09625 ササバギンラン

Dsc09620 ギョリンソウ

 下山路として選んだのは、樹木の伐採作業中で通行中止となっている小丸尾根を下ってみました。昨年来枯れ松の伐採作業で通行中止となっていますが、延長、延長を繰り返して、解除の見通しは立っていないようです。鍋割南稜と大倉尾根のちょうど中間に位置しているので、鍋割山にも塔ノ岳へもアクセス、エスケープできる便利な尾根なので、通行止めは何かと不便です。どんな状況か気になったので、ちょっと覗いてきました。が…

Dsc09632
 絶句でした。小丸尾根の下方にあったアカマツの樹林見る影もなく伐採されていました。マツクイムシか何かの食害にあって伐採せざるを得なかったのでしょうけど、ここまで無残な状況とは夢にも思いませんでした。禁を破った後ろめたさはあったものの、見ておいて良かったと思いました。また小丸尾根を安全に歩ける日が来ることを待ち望んでいます。

★コースタイム:4時間10分

表丹沢県民の森6:20→7:20後沢乗越→8:15鍋割山8:20→8:55小丸尾根分岐→10:10二俣→10:30県民の森

2017年5月27日 (土)

初のプレミアムフライデー 浅草にて

 5月26日(金)、仕事を早上がりしてプレミアムフライデーを楽しんできました。2月からスタートしたプレミアムフライデーですが、いきなり年度末、年度初めですから事務職にとっては到底無理な話。4回目にして初めて取ることができました。とはいえ、職場にはそんな制度もありませんし、推奨すらしてませんから、時間有給休暇を取っての自主プレフラの断行です。

 さて、せっかく早く退社したところで、帰宅した途端、かみの虜にされて強制労働に従事させられてしまうでしょうから、ここは「母ちゃんたちには内緒だぞー!」のファミコンウォーズ精神で都内で遊んでみましょう。

Img_5192 浅草の顔・雷門

 やって来たのは浅草です。浅草に来た理由は、日が暮れてからの知人との会食なのですが、浅草は普段近くても通勤経路から外れているので足が向かない場所。せっかくの機会ですから早めに行ってブラついてみようという訳です。職場を出てから浅草までは、メトロ銀座線1本で僅かに30分かからない距離です。

Img_5193 仲見世通り。とにかく外国さんばかり!

Img_5208 スカイツリーが近いです。

 先ずは浅草の代名詞、浅草寺に行ってみましょう。浅草寺には遥か昔に親に連れられて来たはずなのですが、全く記憶にございません。まぁ、とにかく外国人ばっかり。日本人を探す方が難しいくらいです。着物を着て闊歩している外国人も多かったですね。ジャパニーズ・テンプル、サムライ、ゲイシャ、スキヤキ…日本文化がそろった下町浅草は、外国人観光客にとっては東京一人気スポッといえるのではないでしょうか。

 浅草寺の境内を一回りして雷門まで戻ってきましたが、集合時間までまだまだ時間があります。辺りを見回してみますと… 

Img_5213 おや、あれは…

 首都高速を運転しているときによく見かけるウ○コのような巨大なオブジェが目に飛び込んできました。確かアサヒビールの本社ビルですね。浅草とは隅田川を挟んだ対岸に位置しています。早速行ってみましょう♪

Img_5225 ウ○コ下、ウ○コ下でございま~す♪

 隅田川に架かる吾妻橋を渡るとすぐにウ○コです。いやぁ~圧巻です。テンションMAXですよ。人はあれを見るとどうして興奮するのでしょうか。古来より哲学者たちを悩ませてきた課題です(嘘)ウ○コの隣にそびえる黄金色に輝くビル。それこそが小です(嘘)いやいや、ジョッキに満たされたビールをイメージしたアサヒビールの本社ビルですよ。ほら、ご覧なさい。頭にモヤモヤしたのが乗っかっていますが、あれは泡なんでしょう。

Img_5227 とりあえず反対側も

 普段見慣れない反対側からも見上げてみました。ぐるりと一周して思ったこと。それは、アサヒビール本社の方々はいつも朝これを見上げて出社するわけですよね。自ずとやる気が出ますよね。経営陣はそういう効果を狙ってこれを置いたのかもしれませんね。まさかね。アサヒの皆さんゴメンナサイ。でも私はコレ大好きですよ。これからも愛飲させていただきます。

Img_5236 海舟セムセイだ!

 アサヒビール本社ビルの隣には墨田区役所があります。こちらの前でお目にかかったのは、幕末の偉人勝海舟先生です。幕臣でありながら外国に目を向けて、坂本龍馬ら多くの志士たちに影響を与えた勝海舟こと勝安芳。生誕の地はここからほど近いところだそうです。その像は隅田川の下流、おそらくは東京湾を指しているのでしょうけど、私には「海笑さんよ。ウ○コはそこでぃ」としか聞こえてきませんでした。勝先生にもコメンナサイ。

Img_5222 役者が揃いましたね。

 集合時間が近づいてきましたので、時間つぶしに隅田川の畔を少し歩きました。隅田川を水上バスや屋形船が往来していましたが、ちょうど屋形船の集合時間のようで、桟橋には多くのお客さんが並んでいました。雨が止んでよかったですね。それにしても、屋形船に灯る赤提灯が何とも眩しいなぁ…人はあれを見るとどうしてウキウキするのでしょうか。古来より哲学者たちを悩ませてきた課題です(これも嘘)

Img_5224 吾妻橋のたもとにはヨシ原が

 少しは真面目な話もしておきましょうか。吾妻橋のたもとに慰霊碑を見つけました。関東大震災や東京大空襲において、この地で亡くなった犠牲者を慰霊するものです。

 大正12年9月1日に発生した関東大震災では、ちょうどお昼時であったために、当時の東京市内各地で火災が発生しました。特に木造住宅が密集していた本所区(墨田)、深川区(江東)の火災はひどく、火災旋風が発生して甚大な被害をもたらしました。吾妻橋から1kmほど下流の両国横綱公園は、当時陸軍の被服廠(軍服工場)跡地がありました。広大なこの敷地には、火の手から逃れた4万もの地域住民が避難しましたが、ここにも火災旋風が襲来し、実に3万8千人もの人が亡くなったそうです。関東大震災の犠牲者10万余のうち4万人がこの地でなくなったわけですから、この付近の火勢がいかに大きかったことかがうかがえます。

 また、昭和20年3月10日未明の東京大空襲でも、東部の下町地域一帯への焼夷弾爆撃が激しく、この時も猛烈な火勢による火災旋風が発生して、一夜にして10万人以上が亡くなったそうです。東京大空襲は、戦争とはいえ、いかに多くの人それも一般市民を殺せるかを周到に計画された歴史上最も悪辣なジェノサイドです。広島や長崎もそうですが、外国の人にはぜひこういうところも見ていって欲しいものですね。

Img_5217 橋は黙して語りません。

 何れの事件においても、火災から逃れるべく人々は隅田川の畔や川に架かる橋の上に避難したそうです。しかし、火の手はこれら人々に対して容赦なく襲いかかりました。橋の上には逃げ場を失って亡くなった人が折り重なり、火勢から逃れるため隅田川に飛び込んだ人の遺体で川面は覆い尽くされたそうです。観光客で溢れる浅草やスカイツリー界隈は、そんな悲劇の地でもあるんですね。

 さて、プレフラは、政府の掲げる働き方改革と個人消費の推進の一環ですが、個人消費もしてきましたよー♪

Img_5244_2 海笑 Img_5245_3 海笑とくれば…

Img_5246_2 山…肉笑

 初のプレミアムフライデーは大満腹。母ちゃんたちには内緒だぞー♪

Img_5250 あ、ウ○コ輝いてる!

2017年5月25日 (木)

山行 ヨモギ平で大日如来を遥拝 表尾根逍遥その3

 東丹沢の山深い札掛に下りてきました。ここから軍馬を停めてある菩提峠へ戻るのですが、県道70号を歩いて行けば1時間半といった道程です。でも、それでは何か物足りないなぁ…時刻は15時半。もう少し早い時間であれば、札掛から少し南へ行った地獄沢から大山北尾根を歩いて、大山を踏んだ後にイタツミ尾根でヤビツ峠へ下りる周回コースが楽しめるのですが。

Dsc09491 札掛の吊橋

 flairハッチャケた!札掛からヨモギ平を経由して三ノ塔に延びる通称「ヨモギ尾根」を歩いて、ヨモギ平に寄っていくことにしましょう。

Dsc09493 タライゴヤ沢。そこには…

Dsc09492 首なし地蔵があったんですよ。
 宮ヶ瀬ダムに注ぐ中津川の上流部、藤熊川とタライゴヤ沢の合流点を渡渉してヨモギ尾根に取りつきます。マイナールートなので取りつきは少し不明瞭なのですが、とにかく尾根上を目指して気合で上がっていくと、尾根の上には明瞭な踏み跡がありました。

Dsc09499 尾根に上がれば楽勝♪

 ヨモギ平までは1時間半の登りです。途中、尾根上には2つの小ピークがあって登りに強弱がありますが、上がるにつれてなだらかになっていきます。最初のうちは薄暗い植林帯の中を歩いていきますが、2つ目の標高806m小ピークからは右手が自然林に変わり明るくなりました。

Dsc09501 片手には植林、片手には自然林

 その先は足元にテンニンソウが一面に生い茂る道を歩きます。草を分けて歩いて行くと、カナヘビやニホントカゲが突然の来訪者に驚いてチョロチョロと逃げ回っていました。左手にはヒノキの植林帯、右手には天然林の尾根上をしばらく歩いて行くと…

Dsc09504 天国の門(情けない)

 あちこち寸断されてほとんど役目を果たしていないシカ柵がありました。ここがヨモギ平の入口です。さあ、お入りください。

Dsc09505 様子が一変しました。

 ヨモギ平(970m)に踏み入れると今までの樹相が一変します。広々としたピークは草原状の地形でブナの大木が群生しています。頃は17時。太陽が西に傾き夕陽の色彩が新緑に溶けこんで何とも言えない美しさを放っていました。

Dsc09508_2 あれは大日如来かや?

 樹間からは平行する表尾根や長尾尾根が垣間見えましたが、特に目を引きつけたのは、真正面に位置する夕陽に照らされた新大日のピークです。そのピークを雲が次々と流れていく姿は何とも神々しい。当に大日如来の降臨でしょうか。オン ア ビ ラ ウン ケン ソワカ…

Dsc09510 ここで寝たいな…

 ヨモギ平で一息ついた尾根道は更に三ノ塔へ延びますが、ここで東に分岐してBOSCOキャンプ場に下山します。そうそう、ヨモギ平の出口にはやはり朽ちかけのシカ柵がありました。ゲートをくぐって一言「お邪魔しました。また寄せていただきます。」

Dsc09517 正面に大山が

 BOSCOキャンプ場への下る尾根道も明瞭です。所々、正面に大山が雄姿を見せてくれました。しかし、尾根を下っていくと…おや?まあ!

Dsc09519 迷路のようなブル道

 伐採のためなのか、ブルドーザーで切り開かれた道がジグザグに延びていて迷路のような状況です。登山道も押しつぶされていて、ルートを見失ってしまいましたので、仕方なくブル道をジグザグと下ることを余儀なくされました。

Dsc09522 BOSCOにて

Dsc09524 BOSCOにて

 ヨモギ平から30分余下って、藤熊川河原にあるBOSCOキャンプ場に下山しました。夕暮れの時間にもかかわらず場内では多くの人が行き交っていました。どうやら週末に某アパレルのフェスが開催されるようで、皆さん準備に追われていました。

 最後は県道を少し歩いて菩提峠に戻りました。そうそう、護摩屋敷の水に寄って、空いたボトルに清水を満たしました。勿論、生飲み厳禁。せっかく退散させたピロリ菌を復活させかねません。コーヒーをいれてかみに馳走しましょう。

★コースタイム:6時間35分

菩提峠11:25→12:25三ノ塔→13:40新大日14:00→15:30札掛15:40→16:45ヨモギ平16:55→17:25BOSCO

→18:00菩提峠

2017年5月23日 (火)

山行 ブナが育む小さなゾンビたち 表尾根逍遥その2

 塔ノ岳表尾根を往復してヤマツツジなどお花見をする予定でしたが、思っていたよりツツジの開花が見られなかったので、塔ノ岳山頂を踏むのはやめて、新大日から北東方向に延びる長尾尾根を歩く静かな山行を楽しむことにしました。

Dsc09460 長尾尾根からの丹沢三峰

Dsc09473 尾根上部のシロヤシオ

Dsc09464 清楚ですね。

 新大日でお腹を満たして長尾尾根に踏み込みます。新大日から札掛まで約5.5kmの長尾尾根ルートは、樹林に覆われたなだらかな尾根上をひたすら下って行きます。急峻でアップダウンの激しい丹沢山地では珍しいルートです。尾根上からの展望はほとんどないのですが、ブナなどの豊かな自然林こそが長尾尾根の名物です。今は新緑が、秋には紅葉が素晴らしいのです。

Dsc09467 なだらかな下りが続く

 以前はだらだらとした長い下りが退屈で、駆け下っていたのですが、今回はゆっくりと歩きながら新緑を思う存分楽しみます。より長い距離を、より未踏の尾根を貪欲なまでに歩きたがった頃に比べて、今は山が持つ様々な魅力との出会い楽しみに歩いていきます。

Dsc09475 長尾尾根名物のブナ林

 ブナ林は豊かな森の象徴です。幹に水を蓄え、葉を落として森を肥やし、カロリーの高い実は動物たちの貴重な食料になります。本州最大の陸上生物であるツキノワグマもブナの実は大好物です。クマこそ登場しませんでしたが、尾根上のいたる所にアナグマやテンなどの動物の糞を見ることができました。街中でイヌの糞を見ると不快極まりないのですが、山の中で野生動物の糞を見つけると何故か嬉しくなりますね。ウンコ♪ウンコ↑↑

Dsc09476 例え野山に骸を晒すとも…

Dsc09488 サルノコシカケ

 また、枯死したところで倒れた幹は多くの植物や菌類、昆虫を育むのです。まだキノコには早い時期でしたが、ギョリンソウ(魚鱗草)やヤマウツボなどの葉緑体をもたない腐生植物の特異な姿を見ることができました。地面から鎌首をもたげたその姿は、蘇生したアンデットの様で、なかなかの不気味具合です。

Dsc09479 ゾンビA=ギョリンソウ

Dsc09471 ゾンビB=ヤマウツボ(何故かアサリの殻が)

 なだらかな尾根上のルートが薄暗い植林帯の中をジグザグと下るようになると、長尾尾根も終点になります。辺りの樹相もいつの間にかモミやアカマツの大木が目立つようになっていました。札掛名物のモミの原生林の一角に入ったのでしょう。丹沢山の登山口である塩水橋方面への道と別れて、時計回りに下っていくと国民宿舎丹沢ホームの敷地内に下りました。

Dsc09485 札掛のモミ林

Dsc09498 森の中の一軒宿・丹沢ホーム

 丹沢ホームは東丹沢のど真ん中、標高約5百米に位置する深山の宿です。県道70号(秦野清川線)が通じているものの交通アクセスが悪い場所なので、登山者の利用よりも中津川の上流で渓流釣りを楽しむ人の利用がメインかもしれません。また、子供たちに丹沢の豊かな自然を体験してもらう「森の学校」を開催しています。かく申す我が家の長男も小学生の頃は参加していました。今は心が山から離れているようですが、いつかまた親子で山を歩く日がくることを楽しみにしています。(つづく)

2017年5月20日 (土)

山行 山ツツジを見に表尾根 表尾根逍遥その1

 最近グダグダユーチューバーの天然児。ついに学校の健康診断で視力の低下を指摘されて、眼科の要再検という結果が出てしまいました。天然児初の眼科検診です。理解力もなく言葉も出ない子の眼科検診ってどうするんでしょう。興味があるので付き合ってきました。

 蝶の絵や魚の絵を見てジェスチャーするのですが、その絵がだんだん小さくなっていきます。蝶は手をバタバタと。お魚は…何故かリールを巻いていました。お前はやっぱりプロミスだ!もとい、俺の子だ!(笑)

 さて、天然児を学校に送り届けたら大人の休日です。やって来たのは菩提峠です。お昼近いスロースタートで表尾根を歩いてみることにしました。西丹沢ほどではないですが、表尾根にもシロヤシオやトウゴクミツバツツジが自生しています。ネット上ではイマイチ話題になりませんがどんな感じでしょうか。

Dsc09408 夏色の大山

 菩提峠から表尾根を歩きます。気温が高くて歩き始めから汗だくになりましたが、5月らしい爽やかな風が吹いているので心地よさを感じます。二ノ塔から三ノ塔周辺は木道が設置されたり、石が敷かれたりして、かつてのジメジメとした泥道は改善されていました。

Dsc09403 ムラサキサギゴケ

Dsc09420 コケリンドウ

Dsc09455 モミジイチゴ

 道端にはタチツボスミレ、ヤマルリソウ、サギゴケ、ツルキンバイ、ジシバリ、コケリンドウ、モミジイチゴなどの小さな花々が賑やかに咲いていました。

Dsc09418 二ノ塔からの三ノ塔

Dsc09424 そろそろ暑そうですね。

 平日なので人は少なめでしたが、既に下山してくる人ばかりです。二ノ塔辺りで下界からお昼のチャイムが聞こえきましたからね。皆さん朝から登って塔ノ岳まで往復してきたのでしょう。

Dsc09416 トウゴクミツバツツジ

Dsc09427 つぼみの木もありました。

 二ノ塔(1144m)直下、標高1千mを超えた辺りからトウゴクミツバツツジの鮮やかなピンクがチラホラと見え始めました。よく見ると既に葉を茂らせている木ばかりで、今年は花付きが少ないようです。三ノ塔(1204m)の先、標高1千2百m辺りには未だつぼみの木もありました。

Dsc09429 三ノ塔先のシロヤシオ

Dsc09431 葉が茂ってから花が咲きます。

 トウゴクミツバツツジと並んでこの時期の丹沢を飾るのがシロヤシオです。こちらは三ノ塔から烏尾山(1136m)にかけての鞍部から見え始めていましたが、結局今回のルート上では、ここが一番咲いていたようです。トウゴクミツバツツジ同様に花付きが少なく感じました。

Dsc09446 行者ヶ岳のブナ夏バージョン

Dsc05226 同木の冬バージョン

 烏尾山から行者ヶ岳(1180m)付近には尾根上にブナの大木を見ることができます。若葉を茂らせて目の保養になりました。

Dsc09449 行者の鎖場には…

Dsc09450 イワカガミが♪

 行者ヶ岳からの下りは、表尾根唯一の難所である鎖場がありますが、この付近の岩場にはイワカガミの花が咲いていました。

Dsc09457 新大日

 この日の表尾根は、晴天にもかかわらず雲が結構かかっていて、塔ノ岳から丹沢山への稜線は真っ白で見えていませんでした。ツツジもイマイチでしたので、このまま塔ノ岳まで行って往復するのも面白味に欠けるなぁ…塔ノ岳の肩である新大日(1340m)でお昼を取りながらそう思いました。(つづく)

2017年5月18日 (木)

不忍池 初夏の風景

 今日は寒気が入って、都下や神奈川県下では局地的な豪雨に見舞われたところがあったようですね。幸いにして職場周辺も自宅周辺も雨はほとんど降りませんでした。

Img_5154 夏の風物詩

 さて、上野不忍池は夏の風物詩である蓮の成長が著しい時期です。水面は爽やかな緑で覆われてきました。その他、池の畔では、アヤメやウツギなど初夏の彩を見ることができます。

Img_5035 アヤメも見頃を過ぎました。

Img_4950 緑の水にミドリガメ

 元気なのは蓮だけではありません。コイやカメも元気に水面を泳いでします。ミドリガメことミシシッピーアカミミガメの子供がコイの大群に臆することなく泳いでいるのを目にしました。在来種のイシガメやクサガメを圧倒して増え続けるミシシッピーアカミミガメですが、ここ不忍池でも、人知れず池のどこかでかえっているんですね。

2017年5月17日 (水)

福老と不苦労児、フクロウ祭りへ

 GWの旅先で立ち寄った鷲子山上神社をご紹介しましょう。この神社、読み方は「わしこやまがみじんじゃ」ではありません。「とりのこさんしょうじんじゃ」と読むのが正解です。この神社の存在は最近まで知りませんでしたが、バラエティ番組で栃木県と茨城県のちょうど県境に建っている珍しい神社として紹介されていました。そう言われると、「アッ!」と思われた方がいるのではないでしょうか。

Img_5100 参道のちょうど真ん中が県境

 鷲子山上神社は、807年(平安時代初期)に諸国行脚の修行をしていた宝珠上人が、阿波国で見た紙すきの技術をこの地にもたらした際、守護神である「天日鷲命(あめのひわしのみこと)」という鳥の神様を祀ったのが起源といわれています。その昔は常陸国と下野国の国境、今は栃木県那珂川町と茨城県常陸大宮市の県境、標高470mの山上に建てられていて、境内は杉などの大木に囲まれた霊気漂う当に「神域」と呼ぶにふさわしい場所です。

Dsc09335 大木に囲まれた楼門

 古来よりこの地では、天日鷲命の使い神鳥としてフクロウが崇敬されてきたそうですが、近年、地上高7mの日本一のフクロウ像が建立されて、話題のスポットとなっています。フクロウは「不苦労」とかけられて、運気が上昇し幸福を呼び込むとして信仰を集めています。よくフクロウは知恵の象徴なんてよく言われますけど、ここのフクロウ像は黄金色に輝いているだけあって、特に金運のご利益があるらしいです。ふ~む、この点はちと香ばしいですね。

Img_5094 日本一のフクロウ像

 GWはちょうどフクロウ祭りが開催されて境内は多くの参拝客で賑わっていました。山頂の神社に向かう道路は車1台が通れる細い道なので、茨城県側から上がって、栃木県側に下る一方通行の規制がされていました。大木が林立する深山の雰囲気に、天然児は山登りに来たものと勘違いして、車から降ろすのに大苦労でした。

Img_5129 立派な鶏です。 Img_5112 強面も

Img_5098_2 食べたら美味しいのかな?
 フクロウ祭りといってもフクロウは一羽も登場しません。代わって参道には珍しい種のニワトリが生体展示されていました。大小様々な種、強面から可愛いのまで多種多彩なニワトリたちですが、どれも大人しくしつけられていて人を啄くことはしないそうです。愛好家のオジさんがついていて、希望者には鶏を抱かせてくれたり、記念写真を撮ってくれました。

Dsc09327 ババ大絶叫!

Img_5124 来るな、来るなよ!

 不意に目の前に大きな鶏が登場したのでババは驚きの大絶叫!逆に天然児は大喜びで奇声を上げていました。やれやれ、福老はまだまだ長生きしそうですし、親の苦労を知らない不苦労児にはこの先まだまだ苦労させられそうです。

2017年5月14日 (日)

花と緑の風景その3 ツツジほか

 GWにババ、天然児らを連れて栃木県東部の馬頭温泉に行ってきました。栃木県の県花はシロヤシオ(ゴヨウツツジ)ですが、今県内の山々ではアカヤシオが見頃とのこと。さすがに障がい者を二人も連れていては山ツツジなんて見に行かれませんが、東北道矢板インターから温泉まで向かう沿道にはのどかな田園風景が広がっていて、野山を渡る風はとても爽やかでした。そうそう、ちょうど田植えをしている農家が多かったですね。前回の自衛隊もそうですが、GW返上でお疲れ様です。

Img_5048 田植えの季節です。

Dsc09313 いたる所に咲く天然色

 車窓から見える周辺の丘陵地帯には自生しているツツジが見頃でした。ツツジらしい朱色の天然色が素敵です。また、多くの家で庭にツツジを植えていて、ピンクや白い花が賑やかでした。思わぬ車窓からのお花見になって、ババも大喜びでした。

Dsc09346 見事な鯉のぼり

 こどもの日でしたので、鯉のぼりを揚げている家が多かったのですが、田舎のといっては失礼かもしれませんが、農家の鯉のぼりは立派ですよね。子供の頃、我が家で揚げていた鯉のぼりは吹流しと黒い真鯉が無く、物干し竿に青い真鯉?と赤い緋鯉が一尾ずつしかなくて、実にコンプレックスを感じたものです。でも、鯉のぼりの起源を調べてみると、男の子が一人生まれると鯉のぼりを一尾揚げたそうです。我が家は二人兄弟でしたから、理にかなっていた訳ですね。ちなみに童謡では「大きい真鯉はお父さん」と歌われていますが、子供の成長を願うという意味ではお父さん、お母さんの登場は変ですよね。

 そうそう、旅先で一風変わった鯉のぼり?を見ることができました。これです。

Dsc09303 鮎のぼり

 大田原市にある栃木県の水族館「なかがわ水遊園」で揚げられていたのが鮎のぼりです。那須連山に端を発し、那須野をとうとうと流れて茨城県大洗町で太平洋に注ぐ関東屈指の大河である那珂川。水清らかで、鮭が遡上したりニシンが生息する南限など生息する魚が豊富なことで知られていますが、関東一の鮎釣りのメッカとして多くの釣り人を集めています。夏場には、中流域で鮎を獲る観光やなも開設されて、人気のスポットとなっています。那珂川をテーマにした水族館らしい鮎のぼり。頃よく吹いていた風に乗って元気に泳いでいました。

Img_5050 障障介護の天然児

 さて、天然児といえば、那珂川の淡水魚はそっちのけでイルカを探したものの、いるわけもなく、ちょっと不完全燃焼でした。

Dsc09352 これで勘弁してけろ

 お詫びに翌日は南下して、真岡鉄道を見に行きました。ブロックで作ったようなドミノカラーの車両が何とも可愛らしいですね。沿線の緑に溶け込むように快走していきました。

Dsc09361 背景に良くマッチしています。

 さて、真岡鉄道といえばSLですよね。関東では秩父鉄道と並んでSLが定期で走る鉄道として人気です。茂木駅にSLを見に行ってきました。のどかな風景にはSLがとても良く似合います。懐かしき日本の風景のひとつですね。

Img_5139 真岡鉄道のC12

Img_5134 早よ入線してこい

 今年は栃木県内にもう一つのSLが登場します。東武鉄道のSL「大樹」です。大樹とは征夷大将軍の別称ですから、神君徳川家康公を祀る日光東照宮を擁する栃木県らしい名称ですね。今から楽しみです。

2017年5月13日 (土)

山行 ツツジの開花はまだか、明日か? 愛鷹・越前岳

 5月3日(水)、今年1回目のオヤジ三匹山歩き会を静岡県東部の愛鷹山塊で企画しました。しかし、直前でM(町田在住)さんが職場の当番に当たってキャンセルになり、Y(横浜在住)さんと二匹山行となりました。やって来たのは裾野市の山神社登山口です。ここから愛鷹山塊の最高峰である越前岳に登って、越前岳からは南の稜線を辿って呼子岳。割石峠から大沢に下って山神社に戻る周回コースです。

Dsc09278 山神社登山口

 愛鷹山塊は駿河湾と富士山の間にあって、標高1,000mから1,500mほどの9峰がまとまった小さな山塊です。その昔「足高山」と表記されて、山梨県西湖近くの足和田山、箱根足柄山と並んで富士山の三足と呼ばれていたそうです。う~む第三の足とはあまり良い表現ではありませんね。造山期は富士山よりも古く、大沢は爆裂噴火口の跡なんだそうです。

Dsc09223 新緑と苔が気持ち良い

 山神社登山口の駐車場には10台ほどの車が駐車していました。連休初日にしては思っていたほどの人手ではなさそうです。越前岳山頂付近に群生するアシタカツツジの早咲きを期待してきたのですが、まだ先なのかもしれません。山神社裏手から石がゴロゴロする枯れ沢をしばらく登ります。石には苔がびっしり付いていて、それが周囲の新緑と相まって実に爽やかなルートです。

 沢沿いから離れて時計回りに山腹を巻いていくと小さな愛鷹山荘が見えてきます。森に囲まれた可愛らしい山小屋です。小屋のすぐ上で越前岳と北東の黒岳との稜線に到達しました。左手が越前岳方面、右手が黒岳方面に分岐します。黒岳は愛鷹山塊の最北端に位置して、富士山の好展望地として人気の山ですが、この日はスルーしました。

Dsc09233 危険人物

 植林帯から自然林に変わって、滑りやすい赤土の登山道を歩いていきます。突然、右手後方の富士の裾野の方からダーン!ダーン!と爆裂音が響いてきました。東富士演習場でこの日のお仕事が始まったようです。パァーン、パーンと乾いた自動小銃の銃撃音にタタタタターと連続射撃の音…GW返上でご苦労様です。昨今の緊迫する東アジアの情勢。国防に待ったなしであります。樹林越しに見えている富士山がどこか誇らしげに見えました。

Dsc09231 鋸岳が見えました。

 左側の斜面は大きく崩落していますが、大沢爆裂火口のへりと考えれば納得です大沢の向こう側にトゲトゲとした稜線が特徴の鋸岳の稜線が見えました。2年半前に度胸試しで歩きましたが、かなり危険な稜線でした。(参照:http://yama-umi.cocolog-nifty.com/blog/2014/12/post-56d1.html

 越前岳の山頂が近づくとツツジの木が圧倒的に多くなってきます。しかしつぼみは固く、開花はまだまだのようでした。これが満開となればさぞ見応えがあることでしょう。そのときはこの山が一年で最も賑わう時期になるのでしょう。

Dsc09236 富士見台にて

 稜線の右手には富士山が常に右手に見えていますが、樹林越しなので、葉が生い茂るこれからの季節は見えなくなってしまうことでしょう。初めて富士山の展望を得られるのは富士見台と呼ばれる場所です。写真家岡田紅陽がこの場所から撮影した富士山は、昭和13年に発行された50銭紙幣に印刷されたそうです。

Dsc09237 宝永噴火口が大きい!

 それにしても大きな富士山だ!ちょうど宝永噴火口が正面に見えて、なかなかお目にかかれない富士の姿です。

Dsc09238 駿河湾と富士市街

Dsc09245 南アルプス(左から聖、赤石、悪沢、塩見)

 富士見台からすぐに越前岳(1504m)の山頂に到達しました。西側は樹木がないので、富士川流域の富士市、富士宮市街と駿河湾。伊豆の大瀬崎や南アルプスとそこから延びる安倍山稜、天子山塊などの山々が見えました。もう少しガスが晴れて青空だったら景色も映えるんでしょうけどね。

Dsc09244 鋸岳を見ながら呼子岳へ

Dsc09250 ツツジの芽はまだ固い

 越前岳山頂で一息入れて南の稜線を下ります。呼子岳までは痩せた稜線が続きますが、足元はしっかりとしています。稜線の両側もツツジの群落なのですが全くでした。

Dsc09255 呼子岳山頂

Dsc09254 越前岳に隠れる富士山

 姥捨山伝説に由来するという呼子岳(1313m)は、愛鷹山塊の深部に位置して、東に大沢、西に須津川渓谷が落ちる分水嶺にもなっています。ここから南東の位牌岳にかけてが、稜線が著しく侵食されている鋸岳となります。それでも、呼子岳の山頂部は10人も座ればいっぱいになってしまうような小ぢんまりとした平坦部で、休憩には丁度良いスペースでした。お昼にしましょう。

Dsc09260 V字に切れ落ちた割石峠

 呼子岳からV字に切れ落ちた割石峠を経て、大沢に下って行きます。大沢の源頭部は石がゴロゴロとして危なっかしい下りです。

Dsc09263 大沢源頭部

 更に枯れた沢をしばらく下っていくのですが、石の上を歩いていくので足にこたえます。辟易しながらの沢歩きですが、ミツバツツジやマメザクラが目を楽しませてくれました。

Dsc09266 マメザクラ

Dsc09268 見事な花付きのミツバツツジ

Dsc09271 大沢の大杉
 大沢の下りで一番見所は巨大な杉の大木です。愛鷹連峰一の長老といえるのではないでしょうか。

 例年アシタカツツジは5月中旬に見頃を迎えるようですが、今年は少し遅れるのではないでしょうか。花が咲きそろう頃、また歩いてみたいですね。

★コースタイム:5時間25分

山神社8:20→8:55愛鷹山荘9:00→10:45越前岳10:50→11:35呼子岳12:05→13:05大杉→13:45山神社

2017年5月12日 (金)

厄介払い

 猫の額のメダカを容赦なく食べ漁っていたヤゴ。先日睡蓮の葉の上に乗ったり、タライの縁から顔を出したりしているので、「これは…」と思って庭木の枝を折って挿してあげると…

Dsc09381_2 旅立ちました。

 翌朝には挿した枝にヤゴの抜け殻が。これでしばらくはメダカたちも平和な生活ができることでしょう。ヤゴには悪いですが、厄介払いができました。

2017年5月 9日 (火)

山行 武田山笑の越境 椿丸・大栂・菰釣山縦走その3

 菰釣山(1379m)から甲相国境尾根を歩きます。丹沢湖畔の浅瀬から菰釣山まで誰にも会わない…いや、シカさんや黒く大きな動物(クマさん)には会ったような(汗)静かな山歩きだったんですが、国境(今は県境)尾根の縦走路は東海自然歩道でもあり、非常に整備された道なので、山頂で会ったトレラングループの他にもチラホラとハイカーが対向してきます。比較的軽装なカップリングや親子連れが多いようですが、道志の道の駅やキャンプ場から歩いてきているのでしょう。

Dsc09141 西丹沢深部と遠くに箱根の山々

 山頂から少し東に位置するのが菰釣避難小屋。最近は避難小屋も人気の宿泊スポットになっているようで、利用者ノートには訪れた前日(4月28日)の日付も記されていました。いずれ小屋を頼りに東丹沢から山中湖方面までゆっくり縦走したいものです。

Dsc09129 青空に映えるマメザクラ

Dsc09133_2 珍しいエンレイソウですね。

 小屋のすぐ先で道志方面への分岐点を通過し、国境尾根上のブナ沢ノ頭、中ノ丸、城ヶ尾山の小ピークを越えて、城ヶ尾峠を目指します。城ヶ尾峠は、丹沢湖左俣の浅瀬橋から大又沢沿いに北上して、上流域の地蔵平から道志に通じる古道が国境尾根を越えています。国境尾根上にはミツバツツジやマメザクラがチラホラと咲いていました。

Dsc09117 御正体山(日本200名山)

Dsc09140 今倉山(右ふたつ)と二十六夜山

 道志方面を見ると御正体山、今倉山などの道志山塊の山が平行しています。その山麓には集落が意外と近くに見えています。今でこそ津久井から山中湖までR413が通じていますが、一昔前はそれは山深い里だったことでしょう。R413は道志川沿いに延びるツーリングロードです。バイクや自転車の銀座ですね。それにしてもバイクの音耳障りだなぁ。

Dsc09144 城ヶ尾峠(指示のない右へ)

 国境尾根を1時間余り歩いて、古道が交差する城ヶ尾峠に到達しました。ここから右手に折れて、大又沢上流部の地蔵平に通じる地蔵尾根ルートを下っていくのですが、既にルートは廃道と化したようで、道標の標示がありませんでした。

Dsc09146 はて?どこが道なの…

Dsc09145 えー!?

 現在の東海自然歩道は、中川川方面の大滝橋から大滝沢沿いに大滝峠に上り、更に畦ヶ丸を経て国境尾根に延びています。しかし、かつては大滝峠から信玄平を経て、城ヶ尾峠で国境尾根に上がるルートでした。それもあって廃道といえども楽勝だろうと油断していたのですが、崩落が酷い状況でほとんど道は失われていました。片側は切れ落ちていて…

Dsc09148 うひゃ~~

 ここまで来て今更戻るわけにもいかないし、一時は畦ヶ丸を越えて西丹沢自然教室からバスに乗ろうかとも考えたのですが、思い切って地蔵尾根を下ることにしました。崩落部は高巻きにして慎重に進んでいきます。年甲斐もないオッサンの冒険です。

Dsc09154 信玄平は尾根上の台地でした。

Dsc09156 大栂(左)と菰釣山を見上げる。

 城ヶ尾峠からしばらくは崩落が酷い斜面のトラバースでしたが、やがて尾根上のなだらかな、というよりは広い台地状の場所になりました。ここは信玄平と呼ばれる場所です。西丹沢には、信玄の隠し湯中川温泉、武田軍の斥候が犬を先頭に越えたという犬越路など、甲斐の武田信玄にちなんだ場所が散見されますが、この信玄平もそんな場所のひとつです。北条氏の小田原城を窺う信玄が陣取ったという話があったとか。確かにこの広い台地上には、数千の兵を駐屯させることも可能でしょう。1569年(永禄12年)、武田信玄の小田原城攻めの折り、陽動部隊が布陣したのかもしれません。

Dsc09164 地蔵平の地蔵さん(祈安全登山)

 信玄平から先の地蔵尾根は、薄暗い植林帯の中を延びるなだらかな下り坂です。たまに立ち止まって、尾根の際から西側の景色を眺めると、菰釣山から大栂の往路の稜線を見上げることができました。その山腹には山桜が結構咲いていました。なだらかな尾根道の終端で左手に折れ、その後は九十九折の急降下となって大又沢上流部の地蔵沢に下りました。沢を渡渉すると登山の安全を祈願するお地蔵さんが置かれている地蔵平に到達しました。

Dsc09176 いろんな足跡が

 地蔵平は動物の足跡や糞がいっぱいです。実際にシカの群れやカモシカの姿を見ることができました。写真に収められなかったのが残念です。かつては人の営みがあった場所ですが、今では動物たちに奪還されてしまったようです。

Dsc09167 見下ろせばミツバツツジが

Dsc09172 見上げれば山桜が

 地蔵平から先は何も心配はありません。大又沢林道を歩いて浅瀬に戻るのです。1時間半ほど歩く大又沢林道は、当にお花見街道でした。沿道にはヤマブキやウツギの花が飾って、周囲の山を見上げれば山桜が、逆に沢を見下ろせばミツバツツジが咲いていました。

Dsc09189 ヤマブキ街道

Dsc09194 沢水を集めて早き世附川

 西丹沢深部を動物の気配を感じたり、花を愛でながらどっぷり歩いた充実の山行でした。

コースタイム:8時間50分

浅瀬6:10→6:25登山口→7:30 780mピーク→8:30椿丸→9:00織戸峠→10:00大栂10:10→10:50菰釣山

菰釣山11:10→11:30道志分岐点→12:20城ヶ尾峠→12:40信玄平→13:20地蔵平→15:00浅瀬

2017年5月 8日 (月)

山行 クマとダニのお・も・て・な・し 椿丸・大栂・菰釣山縦走その2

 椿丸(902m)から少し下がって小ピークを登り返します。この辺りからはブナの木が多くなってきますが、新緑が鮮やかで実に良いブナ林です。遠くからは、「ポーアーオ、アーオ…」とアオバトの鳴き声が聞こえくるなと思っていると、頭上では「ポッポポポ…ポッポポポ…」とツツドリが鳴いています。

Dsc09092 ブナの新緑

 前回エスケープした織戸峠を通過すると、いよいよ未踏のルートでドキドキ感が高まります。アップダウンを繰り返していたルートが長い上り一辺倒になって、椿丸から1時間半で大栂(1204m)に到達しました。山頂は結構広いのですが、ブナの樹林の中で展望は開けません。ここで暫し腰を下ろして帰り道の検討をしました。

Dsc09097 クマさん親子が潜んでいます。

Dsc09098 ブナの木に囲まれた大栂

 大栂まで来ると目指す菰釣山は目と鼻の先です。菰釣山は丹沢の主だったピークの中では一番西に位置しています。今でこそ山梨県道志村方面から三ヶ瀬林道経由で楽にアクセスできる山ですが、一昔前は丹沢最深部の秘峰として遠い存在でした。三保ダム(丹沢湖)や道志側の国道が完成する以前、この山を目指した人たちは、御殿場線の駿河小山駅から世附峠を越えて、一旦世附川に下り、その後今回のルートを歩いたことでしょう。

Dsc09100 大栂からの菰釣山

 大栂から鞍部に下って、「さあ、登り返しだ!」と思ったとき、右手後方の沢に唸り声とも荒々しい息づかいともつかない声を発しながら黒い塊が勢いよく下っていきました。大型の動物、恐らくはツキノワグマなのでしょうけど、その正体を確認しようという気は全く起こりませんでした。一刻も早くその場を立ち去らねばという焦りと緊張感で、ひたすら正面を見て足早に登り返しました。

Dsc09109 笹薮深い菰釣山南面

 鞍部からの菰釣山南面は笹薮の深いルートです。人の背丈ほどの笹薮をかき分けながら歩いていきます。時折立ち止まって動物の気配を窺います。いきなり目の前にクマが出てきたら大変ですから。ガサゴソ歩いていくとシカの群れが逃げていきました。逃げなくても大丈夫だよ。私は危ない人ではないから。そういう人に限って危ないですよね。

Dsc09101 トウゴクミツバツツジのつぼみ

 笹薮を抜け出るとブナ大木が生える平坦な尾根上に到達しました。間もなく藪の中に菰釣山の山頂とされる三等三角点(1348m)を見つけました。でも、菰釣山の最高所(1379m)はそこから5分ほど進んだ場所にあります。こちらの方が山頂らしく表示板やベンチが設置されていました。それに富士山の展望が最高です♪何たって丹沢のピークの中で最西端に位置しているんですから。

Dsc09118 菰釣山最高所

 甲相国境尾根の先に富士山を眺めます。山中湖や湖畔にそびえる石割山も結構近くに感じられました。予想外にハイカーの姿もなく、ベンチに腰掛けておにぎりを食べ始めると…?!パンツの裾に蠢く小さな虫を発見しました。クモのようでクモでない。その姿はまさしくマダニです。笹薮歩きでつかれたのでしょう。ヤマビルのようにすぐに吸血したりはしませんが、刺された場合、ツツガムシ病やライム熱、熱性血小板減少症候群(SFTS)などウイルス性感染症を媒介する恐ろしいヤツです。注意深く見ると…あちゃー!数匹がパンツの上を這いまわっていました。人がいないことこれ幸いと、パンツを脱いでバタバタしたり足についていないか注意深く観察しました。せっかく展望を楽しんでいたのにすっかり興ざめです。

Dsc09116 富士山の下に山中湖。右に石割山

 そうこうしているうちに、山中湖方面の尾根から4人のトレイルランナーがやってきました。男性3人とべっぴんさん1人です。危ない危ない。もう少し早い登場だったら、彼らに酷いものを見せつけていたことでしょう。「安心してください。はいてますよ」お話を聞いてみると、なんでも5月に開催されるトレイルランの大会(参照:http://www.k-y-trail.com/doushi/index.html)に出場するので、その試走をしてるとか。いやぁ~皆さん無駄のない体形をしていますね。それに比べて…「髀肉の嘆」であります。(つづく)

2017年5月 6日 (土)

山行 西丹沢の深山縦走 椿丸・大栂・菰釣山縦走その1

 ゴールデンウィークももうすぐ終わりです。9連休の方も多かったのかと思いますが、暦通りの山笑でした。でも、5月1、2の仕事は逆に休養日みたいなもので、休みの日はたっぷりと遊んできました。

Dsc09062 樹下の軍馬

 4月29日(土)、GW初日を飾る雲一つない快晴の朝でした。早暁とともに活動を開始。軍馬を駆って丹沢湖にやって来ました。登山、キャンプのベストシーズンですから、早朝から移動する車が割と多いようです。丹沢湖の左俣、世附川が湖に流れ込む浅瀬のゲート前は既に車でいっぱいでしたので、少し手前の湖畔の駐車場に軍馬を入れました。世附川上流には多くの沢が枝分かれしていますから渓流釣り目的で入渓する人が多いようです。

Dsc09065 早朝なれど入渓者多し

 林道ゲートを通過して間もなく、世附川と大又沢が出合う浅瀬橋を渡るとそれぞれの川に沿って林道は西と北に分岐します。そのまま西に進んで間もなく、右手の斜面に赤テープと踏み跡を確認できました。ここから西丹沢の深部を南北に貫くマイナールート歩きがスタートします。先ずは椿丸のピークを目指します。

 登山愛好家の間ではおなじみの昭文社「山と高原地図」の丹沢を眺めてみると、東丹沢から主稜線、主脈線、西丹沢の甲相国境尾根辺りまでは登山ルートが毛細血管のように明記されていますが、世附川上流部は登山ルートが全くない空白地帯となっています。かつては人の営みがあった場所ですし、「〇△峠」という場所が地図上にチラホラと見られるので、ルートがない訳ではなさそうですが、歩く人も少なく、廃道と化したルートも多いことから、不慣れなハイカーの道迷いのリスクを回避するために敢えて表示しないのかもしれません。

 実はちょうど1年前にこのルートを歩いたのですが、椿丸に行き着くまでに2回ほど道に迷い、更にタイムアウトで椿丸の先に位置する織戸峠からエスケープした後も道に迷って、体中擦り傷や切り傷、打ち身、足痙りと満身創痍で大又沢林道に転げ出た苦い思い出があります。今回は1年ぶりのリベンジ山行になります。

 さて、最初のうちは南斜面を急登します。貯水目的のダムは深い渓谷を堰き止めて造られる訳ですから、丹沢湖周辺の山々は険しいのが頷けます。傾斜はかなりきついのですが、明るい自然林の中を歩くので、若葉が実に気持ち良く感じられました。ヤブツバキやミツマタが群生している場所がチラホラありますが、どちらも花は見頃を終わっていました。

Dsc09077 780mピーク
Dsc09076 ミツバツツジに惑わされないように

 尾根に乗ってしまえば、後は緩やかに標高を上げていくことになります。登山口から1時間ほどで標高780mピーク(笹小屋沢ノ頭)に到達しました。このピークの周辺にはミツバツツジが目立ちます。尾根は東西に分岐しますが、このピークに近づくにつれて、西側に延びている尾根がやたらと存在感があって、自然体で歩いていくとそちらに引き込まれてしまいますが、実は誤りです。前回はまんまと引きずり込まれて1時間ほど首を傾げながらミツバツツジ見物をしました。

Dsc09080 富士には松がよく似合う

 今回は迷うことなく東の尾根を進んで行きます。少しダウンアップして次の標高795mピーク(小熊沢ノ頭)に至りますが、片側が大きくザレた箇所を通過するので注意が必要です。780mピーク以降、富士山が樹林越しに感じられます。この日は快晴だったので、白く大きな富士山の存在をずっと感じていましたが、はっきりと見える場所はずっと先になります。

 795mピークの先は、植林帯と自然林が交互に左右に続いていくルートです。それにしても西丹沢の最深部を歩いているはずなのですが、野鳥やシカの鳴き声以上に常に聞こえてくるバイクの排気音が何とも不協和音です。ツーリングで人気のある丹沢湖や三国峠が近いからなぁ…

Dsc09085 えらいこっちゃ、なんのこっちゃ、チャチャチャグーグーガンモ♪

 小ピークをアップダウンしながら登山口から2時間で椿丸に到達しました。幹にくくりつけられた表示版がなければ気がつかないほどの目立たない場所ですが、東側の斜面の木が伐採されていて、行く手に広がる甲相国境尾根の稜線、平行する世附権現山から屏風岩山、更に畦ヶ丸への稜線、その奥に西丹沢の盟主檜洞丸が見えていました。

Dsc09086 菰釣山と甲相国境尾根

Dsc09090 権現山(右)から屏風岩山。奥に檜洞丸

 目指す菰釣山はまだまだ先ですが、1年振りのリベンジ山行ですからオッサンの闘志は衰えません。(つづく)

2017年5月 2日 (火)

花と緑の風景その2 藤の花

 4月最後の日。ババ、天然児、かみを連れて南足柄市長井さんちのフジの花を観に行ってきました。個人のご厚意により開放されている10本ほどのフジの木ですが、どの木も手入れが行き届いていて、赤、紫、白と多彩に咲きそろうフジの名所です。1週間前に行ったときは全く咲いていなかったのですが、この1週間で満開を迎えていましたよ。

Dsc09203 大きな花房
 丹精込めて育てられたフジの花は、花房が大きく、また長く垂れ下がって見事なものです。当にお花の大瀑布や~ってところでしょうか。枝の内側に入って見上げると、陽を遮って涼しげで、それでいて甘い香りに満ちていて、極楽浄土のようです。(ホントか?)

Dsc09202 内側から見上げる

 甘い香りに誘われてミツバチやクマバチが忙しく飛び回っていましたが、周囲の休耕田に蓮華畑が広がっているせいか、ミツバチが多いような気がしました。

Dsc09209 ピンクの槍ヶ岳や~!

 赤、紫、白の色彩と花が大きかったり小さかったり、はたまた八重だったり。木が天を突くように高く伸びたもの。翼を広げたように横に成長したもの。どれも個性豊かなフジたちに囲まれて大喜びの我が家でした。

Dsc09215 長生きしますよ。

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