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2017年5月23日 (火)

山行 ブナが育む小さなゾンビたち 表尾根逍遥その2

 塔ノ岳表尾根を往復してヤマツツジなどお花見をする予定でしたが、思っていたよりツツジの開花が見られなかったので、塔ノ岳山頂を踏むのはやめて、新大日から北東方向に延びる長尾尾根を歩く静かな山行を楽しむことにしました。

Dsc09460 長尾尾根からの丹沢三峰

Dsc09473 尾根上部のシロヤシオ

Dsc09464 清楚ですね。

 新大日でお腹を満たして長尾尾根に踏み込みます。新大日から札掛まで約5.5kmの長尾尾根ルートは、樹林に覆われたなだらかな尾根上をひたすら下って行きます。急峻でアップダウンの激しい丹沢山地では珍しいルートです。尾根上からの展望はほとんどないのですが、ブナなどの豊かな自然林こそが長尾尾根の名物です。今は新緑が、秋には紅葉が素晴らしいのです。

Dsc09467 なだらかな下りが続く

 以前はだらだらとした長い下りが退屈で、駆け下っていたのですが、今回はゆっくりと歩きながら新緑を思う存分楽しみます。より長い距離を、より未踏の尾根を貪欲なまでに歩きたがった頃に比べて、今は山が持つ様々な魅力との出会い楽しみに歩いていきます。

Dsc09475 長尾尾根名物のブナ林

 ブナ林は豊かな森の象徴です。幹に水を蓄え、葉を落として森を肥やし、カロリーの高い実は動物たちの貴重な食料になります。本州最大の陸上生物であるツキノワグマもブナの実は大好物です。クマこそ登場しませんでしたが、尾根上のいたる所にアナグマやテンなどの動物の糞を見ることができました。街中でイヌの糞を見ると不快極まりないのですが、山の中で野生動物の糞を見つけると何故か嬉しくなりますね。ウンコ♪ウンコ↑↑

Dsc09476 例え野山に骸を晒すとも…

Dsc09488 サルノコシカケ

 また、枯死したところで倒れた幹は多くの植物や菌類、昆虫を育むのです。まだキノコには早い時期でしたが、ギョリンソウ(魚鱗草)やヤマウツボなどの葉緑体をもたない腐生植物の特異な姿を見ることができました。地面から鎌首をもたげたその姿は、蘇生したアンデットの様で、なかなかの不気味具合です。

Dsc09479 ゾンビA=ギョリンソウ

Dsc09471 ゾンビB=ヤマウツボ(何故かアサリの殻が)

 なだらかな尾根上のルートが薄暗い植林帯の中をジグザグと下るようになると、長尾尾根も終点になります。辺りの樹相もいつの間にかモミやアカマツの大木が目立つようになっていました。札掛名物のモミの原生林の一角に入ったのでしょう。丹沢山の登山口である塩水橋方面への道と別れて、時計回りに下っていくと国民宿舎丹沢ホームの敷地内に下りました。

Dsc09485 札掛のモミ林

Dsc09498 森の中の一軒宿・丹沢ホーム

 丹沢ホームは東丹沢のど真ん中、標高約5百米に位置する深山の宿です。県道70号(秦野清川線)が通じているものの交通アクセスが悪い場所なので、登山者の利用よりも中津川の上流で渓流釣りを楽しむ人の利用がメインかもしれません。また、子供たちに丹沢の豊かな自然を体験してもらう「森の学校」を開催しています。かく申す我が家の長男も小学生の頃は参加していました。今は心が山から離れているようですが、いつかまた親子で山を歩く日がくることを楽しみにしています。(つづく)

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