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2017年9月 2日 (土)

山行 天下の剣で六根清浄 富士山その1

 夏の終わりに1日の自由をもらえたので山に登ることにしました。丹沢でもよかったのですが、8月最後の週末は残暑が厳しかったので、暑い低山よりは涼しい高山、近場の高山といえば…富士山しかありません。実は自宅から登山口まで車で1時間余りという身近な存在の富士山なのです。それに、週末に房総館山から遠望した富士山の美しさに感動し、近いうちに登りたいと意識させられたのもありました。

Dsc01291 館山から遠望した富士

 8月28日(月)、既に夏山シーズンの終盤ですが、五合目まではまだマイカー規制中でしたので裾野市の水ヶ塚公園から富士宮5合目までシャトルバスを利用します。駐車場代が1,000円、バス代が往復1,800円に入山料が1,000円ですから、富士登山にはお金がかかります。せめて駐車場代はオフシーズン無料なんだから取らないで欲しいものです。昨年長男と来たときは、夜中タクシーで上がったので入山料は徴収されませんでした。

Img_6142 水ヶ塚公園

 シャトルバスは6時が始発で30分間隔です。6時半の2番バスで上がりましたが、ちょうど座席が満員の状態でした。夏休み最後の思い出作りかお子さんの姿もチラホラと。「富士山で体調崩して学校休みたいなぁ」と嘆くお子さんに何のために富士山に登るのかと思いつつも、幼き頃の自分が重なりました。それにしても富士山の山頂部にかかっている雲の形が気になるなぁ。こりゃあ上は相当荒れているぞ。

Dsc01468 5合目で愛鷹連峰は遥か眼下

Dsc01470 この情報では何の心配もいらないが…

 バスに揺られて30分で富士宮五合目に到着。バスを降りてみるとやはり風がかなり吹いていました。また、この日は前日までの残暑に比して気温が大幅に下がりましたので、かなり肌寒い状況です。用を足したら早々に出発しましょう。

Dsc01473 上はかなり荒れているのでは?

Dsc01472 シャジンの花

 富士山富士宮口の五合目は、他の登山口よりも標高が高く、既に標高2380mもあります。最高地点である剣ヶ峰への最短ルートであるため、今まで5回の富士登山のうち2回がこのルートを歩いています。それでも山頂までは標高差1400mですからそう楽なものではありませんし、何より酸素濃度の薄さに苦戦を強いられる山笑です。

Dsc01478 イタドリの中に咲くヤナギラン

Dsc01476 アキノキリンソウ(黄)とヤハズヒゴタイ

 五合目から歩き始めるとすぐに森林限界になりますが、御殿場ルートと富士宮ルートは江戸時代宝永年間の大噴火の影響で、大量の火山岩と火山灰が堆積したため、山梨県側よりも木々の生育条件が悪いからなのでしょう。赤黒い荒涼とした地表にはイタドリ、オンタデなどの植物が目立ちました。その中にアキノキリンソウ、ヤナギラン、イワツメクサ、ヤハズヒゴタイなどの花が彩を添えていました。

Dsc01488 九合目を見上げる。

Dsc01491 富士山神輿が下っていきました。夏も終わりかぁ~

 六合目(2490m)雲海荘、新七合目(2790m)御来光山荘、元祖七合目(3030m)山口山荘、八合目(3220m)と各山小屋間を平均30分間隔のペースで順調に登っていきます。シーズン最後の月曜日でしたがそこは天下の富士山です。ハイカーも休日の大山や塔ノ岳並みに歩いています。下ってくる人は前泊組。一緒に歩いている人たちは朝一のバスで上がったのでしょう。年齢層や国際色が豊かなのも富士山ならではですね。日本人かと思いきや、大陸や半島の人たちも結構いるようでした。(どっちの言葉だかよくわかりませんが)平均して若い人は元気ですが、高年のオジさんでも快調なペースで上がっていく人はいます。富士山独特のコンディションは経験がものをいうようです。

Dsc01503 九合五勺から見下ろす雲海

Dsc01502 ジグザグと延びるブル道

 八合目以上になると植物はほとんどなく、赤黒い岩稜、ゴロゴロとした火山岩と火山灰の砂礫が広がるだけの殺風景な風景です。でもそれが富士山の個性というものでしょう。下界には雲海が広がって、上空は晴れ渡っていましたが、やはり頂上だけにはこってりと雲が覆っています。あの中は大嵐だ。この頃になると西から東に向けて風が結構強く吹いていました。風の強さもさることながら、酸素不足でかなりペースダウンの山笑でした。高高度性能の悪さは旧日本軍の戦闘機並みです。アスリートではありませんが、南米の高地で合宿して肺活量を上げたいものです。

Dsc01495 ガタゴト遅いようで人よりよっぽど早い!

 息を切らせて九合目(3400m)万年雪山荘に到達。すると後方からエンジン音が上がってきます。荷揚げ用のブルドーザーが上がってきました。それにしても驚くべきは無限軌道の偉大さですね。かつて大東亜戦争では、南方島嶼部の飛行場など拠点構築において、日本軍の工兵隊が数百人の人員を動員し数ヶ月要していた工程を米軍は数台のブルドーザーなど工作機械をもって2日で仕上げたといいます。戦後は後立山連峰の稜線を越えて黒部ダム建設に活躍しました。そして今、目の前で富士山頂まで建築資材や生活品を荷揚げしています。通常、山小屋への資材の荷揚げはヘリコプターですが、乱気流銀座の富士山ではブルドーザーに頼らざるを得ないでしょう。山荘にビール10ケース降ろしていきました。

Dsc01504 日本最高所の現場

 九合五勺(3550m)胸突山荘…当に胸突き八丁ならぬ九丁。見えているのは目先だけ。聞こえませんし匂いません。感触は一歩一歩の歩みだけ。何も申さず無心になって歩きます。いわゆる五感+第六感(感情)を断つことによって俗世との繋がりをも断つ、山岳信仰の「六根清浄」であります。ヒーコラ、ヒーコラ、六根清浄~六根清浄~…「こんにちは。あと一息、頑張ってください」き、キレイな人だなぁーーーアウト!

Dsc01507 浅間大社奥宮

 雑念を引きながらも、五合目から3時間半ほどで山頂部のお鉢の縁に位置する浅間大社奥宮の鳥居をくぐりました。我ながらなかなか良いペースです。本殿に手を合わせてババら家族の健康と長男の学業祈願。天然児の健やかな成長を祈願しました。城塞のような石垣に囲まれた本殿の裏手から最高所の剣ヶ峰を望み、お鉢こと中央噴火口を見下ろしました。火口内には万年雪がありましたが、寒さはそれほど感じませんでした。

Dsc01508 剣ヶ峰と万年雪

 今回は剣ヶ峰を踏んでお鉢巡りもしましょう(つづく)

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