海辺のキリンさんと陸のクジラさん
10月14日(土)、幹事を務める釣り会の今年2回目の定例会でした。以前は2ヶ月に1回の頻度で精力的に活動していた当会ですが、平均年齢60代後半というメンバーの高齢化と幹事自身のレジャーバランスが山にシフトしていることが要因です。後者の理由はともかく、少しでも快適に釣りができるよう暑くもなく寒くもないこの時季に満を持しての開催となりました。
趣向は東京湾奥のライトタックルアジです。東京湾奥のアジは今夏以降好調で、20~25cmほどの食べ頃サイズが1束(100尾)釣りの日もあるとか。金沢八景の仁丸さんに仕立船をお願いしました。この船宿は1船宿ですが、船頭さんも人当たりが良いですし、それにも増して店番のお婆ちゃんが話好きで好感が持てます。
ところが今年は10月に入って秋雨が続き、前日から気温もかなり下がりました。発声したときは軽く10人を超えた参加者でしたが、「雨で寒くなる」という予報が確定すると「〇〇が痛い」とか「急用ができた」などとキャンセルが続きました。仕立船は10人プライスなので、10人を割ると割高になってしまいます。直感的には幹事の気苦労も知らずいい気なものだと思ってしまいますが、高齢のメンバーに無理を強いることもできないともできないと思います。それに船代も決して安くはないですし。20年近くも好きでやってきた幹事ですが、ずっとこの気苦労を背負ってきました。ココだけの話、そろそろ辞めて一人のんびり釣りを楽しもうかとも思っています。
結局、雨模様も気にならないメンバー9人で決行となりました。幸い気になっていた雨はポツポツ程度で、寒さは全く気になりませんでした。金沢八景のライトアジは住友のドック前の赤灯台付近が定番ですが、この日船は北に向かいキリンの様なガントリークレーンが並ぶ本牧沖にやってきました。
本牧沖水深20mのポイントでスタートです。タナは底から2m。コマセが効いてくると20cmほどのアジが釣れ始めました。ライトタックルなので、このサイズのアジでも引きを楽しむことができます。今回は胴調子の竿を使用したので初動での合わせは必要ありません。竿のしなりでアジが針掛かりしてくれます。
アジ釣りは当たっている間に如何に手返し良く釣り続けるかで釣果が左右されます。無心でルーチンワークを繰り返します。あっという間にバケツは中アジで満たされてきました。定員オーバーになると活きが悪くなりますから、ある程度釣れたらクーラーに移して氷締めにすることが鮮度を保つ秘訣です。
しばらくするとアジとは違う強烈な絞り込みがありました。表層まで粘り強いこの引きは…
30cmほどのマダイでした。タイにしては小振りですが、なかなか手強いファイトを見せてくれました。綺麗な魚体だなぁ~♪
しばらくして当たりが遠退きました。おまけに北風が強く吹いて小さなピッチの波が魚信の妨げになって、序盤戦の好調が一転して苦戦となります。「はい。上げてください。場所を移動します。」
住友のドックに横たわるタンカーはまるで陸に打ち上げられたクジラの様です。金沢八景港外の定番ポイントである赤灯台付近に移動しました。水深は少し深くなって30mほどです。
このポイントでは30~40cmの大きなアジが釣れました。中アジほどコンスタントな当たりはありませんでしたが、丁寧に誘いをかけると当たってきました。コマセ釣りではなくイソメ餌の食わせ釣りの様相でした。ここでの釣果を分けたのは、前半の手返しとは逆に如何に誘い続けられたか否かでした。それにしてもライトタックルでこのサイズのアジを釣るのはかなりスリリングです。モソモソと小さな当たりを捉えると一転してかなりの絞り込みがあります。マダイと違って口が柔らかいアジですから、上あごにきっちり針掛りしていないとバレてしまいます。
午後になって、相変わらず当たりは低調。自分的にはまだまだ伸びそうな自信があったものの、船内はやや厭戦気分になって徐々に竿をしまうメンバーも出てきました。そろそろ潮時と船頭さんにクローズをお願いしました。皆さんお疲れで帰りの運転も考えてあげなければいけません。気心知れた仕立船だからこその思いやりですね。やっぱりもう少し幹事を続けていかねばならないと思いました。
さて釣果ですが、船内アジが10~38尾と差が出てしまいました。私は38尾と竿頭でマダイが花を添えてくれました。幹事としては失格ですね。帰りの道中はアジのレシピに思いを巡らせます。中アジでアジの押し寿司やフライ。大アジでなめろう丼…しかし、帰宅後親族が亡くなり緊急招集があったため、アジは全て周囲に配る羽目になってしまいました。
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