山行 後沢沿いの道は大収穫 栗ノ木洞、後沢その2
草ぼうぼうの櫟山(くぬぎやま)で独りランチのオッサン。それにしても櫟山には立派な赤松はあってもクヌギは1本も生えていません。栗ノ木洞は杉ばかりで栗の木なんて1本もありません。林業の手が入る以前にはその様な植生だったのでしょうか?
櫟山から再び栗ノ木洞に登り返して、更に鍋割南稜を歩いて後沢乗越に下ります。ルート上は、足元にテンニンソウが繁茂する場所もありました。登ってきた栗ノ木洞南西尾根の上の方にもテンニンソウは多かったですね。
その他、サラシナショウマやホトトギスの花を見ることができました。
やがて前方から賑やかな声が聞こえてくると後沢乗越に至ります。表丹沢県民の森や大倉方面から西山林道を経て鍋割山に通じる登山道と出合う場所なので、多くのハイカーが往来しています。ここから西に延びる尾根を下って後沢沿いに寄水源林に戻ります。
後沢に下る尾根には、正式な登山道ではないものの急斜面をジグザグと九十九折のはっきりとした道がついていました。このルートを多くの人が歩いている証拠です。現に私と前後して下ってくる人もいれば、対向してくる人もいました。すぐに後沢の源頭部に出合いました。
後沢沿いの道を下っていきます。後沢には小さな沢が数多く流入していて、深く切れ込んだなかなかの渓谷美です。岩を一面苔が覆って、イワタバコの葉が目立っている爽やかな緑の谷ですが、もう少し季節が下って、赤や黄色の紅葉に彩られた谷になるかもしれません。
この後沢沿いのルートは、水源林の作業道の一角のようで、沢側が深く切れ落ちた羨道のような箇所や堰堤を巻く高低差がある箇所には、実に見事な木道が組まれていました。中にはこんなスリリングな木道も…
なかなか変化に富んでいて歩いていて楽しくなる道ですが、沢の中は湿気が多く、木道は常に湿っているので滑りやすく危険です。下りよりは上りで歩くことをお勧めします。
岩陰からヤマカガシが顔を覗かせていました。私が子供の頃は、ヤマカガシには毒がないといわれていました。でも実は強毒の持ち主で、その毒はマムシよりも強いそうです。ただ、毒を注入する牙がマムシよりも奥にあるため、よっぽど長く噛まれていなければ毒を注入されることがないそうです。
後沢乗越から1時間弱でスタート地点の寄大橋に下ってきました。橋のたもとにツリフネソウが咲いていました。7月の頭に塩水橋で同種で黄色いキツリフネの花を見ましたが、随分花期が長いものです。
今回、復路で歩いた後沢ルートは、迷うことなく(って最初間違えましたけど)短時間で鍋割山にアクセスでき、変化に富んで歩いていて楽しい道でした。これは大収穫でした。
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