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2017年12月31日 (日)

山行 2017年これにて納山 雲取山その2

 日原林道から分かれて唐松谷林道を歩きます。林道というもののここからは登山道になります。日原林道の終点が標高1千mですから、ここからちょうど1千m登っていくことになります。少し下って日原川源流部雲取谷と唐松谷が出合う場所に架かるつり橋(唐松橋)を渡ります。橋の上から沢を見下ろすとその流れは凍りついていました。丹沢ではまず見ない風景です。つり橋を渡った場所が野陣尾根の末端部になり、ここから右手に大きく急登します。

Dsc02881 唐松橋と唐松谷

Dsc02884 キンキンに冷えていますsad

 間もなく唐松谷に沿って延びる唐松谷林道と野陣尾根上を歩く富田新道の分岐点です。往路は富田新道を歩いて小雲取山へ登り、雲取山山頂へ往復した後、下りは石尾根を七ツ石山の鞍部ブナ坂まで歩いて、ブナ坂の分岐点から唐松谷林道を歩いて戻る周回ルートを考えています。

Dsc02892 尾根上部から長沢背稜

 富田新道の名称は、雲取山荘の初代小屋主である「鎌仙人」こと富田治三郎という方が開設したことに由来しているそうです。「鎌仙人」の愛称は、常に鎌を持って登山道を整備して歩いたからだそうです。石尾根や鴨沢、三峯神社からのルートに比較するとマイナールートになりますが、かつて日原林道に一般車が乗り入れていた頃は山頂へのアクセスも良く、もっと歩く人が多かったことでしょう。まあ、個人的には静かなルートが好きですけどね。

Dsc02894_2 ありゃあ、秩父だな

 富田新道の序盤戦は、野陣尾根に乗るまでのジグザグとした急登になります。数ある雲取山へのルート中でも屈指の急登とのことで、案の定、かなり息が上がってペースはがた落ちしてしまいました。こんなことで雲取山まで日帰り往復できるのでしょうか。我ながら情けなくなります。そんな時、後ろからトレラン風の軽装アンチャンコが足取りも軽やかに追い抜いていきました。…若さとは羨ましいものよのう、正信。

Dsc02900 カラマツ林の向こうに小雲取

 野陣尾根は、雲取山の豊かな林相を観察することができます。取りつきはモミの大木にアセビ、ミズナラ、ホウ、トチなど。急登を詰めていくと、その上部、標高1500m付近ではブナなどの落葉広葉樹林。尾根道が平坦になる標高1700mから上では、ダケカンバやコメツガといった奥秩父らしい樹林に変わります。更に登って、石尾根が近くなってくるとカラマツの樹林と根元にはススダケが繁茂しています。秋には黄色紅葉の美しいカラマツ林は、かつてカヤト野原だった雲取山頂周辺に人工的に植林されたものだそうです。

Dsc02877 寄生獣!?いえいえ、樹液も凍る寒さですwobbly

 豊かな樹林を見上げていると、アカゲラ、コゲラなどのキツツキが梢を叩いています。その後を小鳥の群れがついて回りますが、小鳥たちはキツツキのおこぼれを狙っているのでしょうか。時折、落ち葉を踏みしめる音の方向に目をやれば、そこには二ホンジカがこちらをガン見していました。クマの爪痕、カモシカ保護区の看板。いろんな動物の棲む山域なんですね。

Dsc02895 雁ガ腹摺山を抱く子抱富士

Dsc02898_2 長沢背稜の芋ノ木ドッケ

 標高1708mのサワラノ平を境に急登の尾根から平坦な稜線の道に変わりました。樹間からは、左手に石尾根とその向こうに富士山が見えました。手前に大菩薩連嶺の東端に位置する雁ガ腹摺山を抱く優しい子抱富士です。右手には長沢背稜が続いています。間近に見える堂々たるピークは芋ノ木ドッケ(1946m)です。奥多摩の地図を眺めていると、このドッケを冠する山がチラホラありますが、ドッケは「突起」が訛ったこの地域の言葉のようです。

Dsc02903 雪道を歩く

 小雲取山(1937m)付近で石尾根に出合うと陽当りの悪い場所には雪が残っていました。稜線上が開けた気持ちの良い石尾根です。雲取山は5年振りですが、石尾根は昨年の春に鷹巣山辺りをウロついて以来でしょうか。さすがは石尾根。平日にもかかわらず多くの人が往来していました。私みたいにフライング組も多いんでしょうかね。

Dsc02908 石尾根から望む雲取山頂と奥秩父

 小雲取山の少し先で、避難小屋を頭に乗っけた雲取山の山頂が目と鼻の先に見えました。その先に飛龍山、唐松尾山、雁坂嶺、甲武信ヶ岳などの奥秩父の稜線が見えました。こうしてみると、やっぱり雲取は奥秩父の仲間のような気がしてなりません。

Dsc02916 ハイッ!

 日原の小川谷橋から4時間40分。雲取山(2017m)の山頂に到達しました。山頂には真新しい東京都の標柱が建てられていました。立派な石造りの標柱は、やっぱり2017年記念なのかしら?その周辺で10人ほどのハイカーが憩っていました。少し下の避難小屋付近の方が展望が良いので、そちらにも10人ほどのハイカー憩っています。私も一角に腰を下ろし、お湯を沸かしてカップ麺で登頂を祝いました。

Dsc02926 こちらは地味な山梨百名山の標柱

 お子様連れもいれば中国人らしいカップリングもいます。お隣のガールズは雲取山荘で出会って意気投合したらしく会話が弾んでいます。A子「あなたあの芸能人に似ているよね」B美「かたせ梨乃でしょ。よく言われるよ」ん?ちょっとチラ見しましたが…逆光でよく分かりませんでした。下界ではなかなかはばかられる人の思いも山は開放してくれますね。思想・信条・言論の自由だ。フリーダム・マウンテン!(つづく)

 今年も今日で終わりますが、楽しい山行、出会いがありました。来年もどんな山。出会いが待っているのか。中年の夢は膨らむばかりです。それでは皆様、ご笑覧ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。

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