山行 堅く守られた山のお宝アヤメ平 櫛形山その3
豊かな森と大樹の奥仙重、南アルプスの展望とお花畑の裸山を巡って、櫛形山山頂部のもうひとつのスポットアヤメ平に向かいます。裸山から針葉樹とコケ類の樹林の中を緩やかに下って20分ほどです。アヤメ平の周囲は、裸山同様に動物の食害からアヤメなどの植物の群落を守るために設置された保護柵に囲まれています。こちらの方がより厳重で、扉を開けて中に入ります。
アヤメ平は湿原とまではいえませんが、針葉樹林に囲まれた摺り鉢状の広々とした草原です。その名が由来するアヤメの花はまだ少し咲いていました。見れて良かったなぁ~♪
グンナイフウロ
植生は裸山とほぼ同じで、アヤメの他にクガイソウ、グンナイフウロ、キバナノヤマオダマキ、テガタチドリ、コオニユリ、ミヤマキンポウゲ、キリンソウ、クサタチバナ、コウリンカ、マツムシソウ、ミヤマシシウド、トリアシショウマなどの花が見れました。
その他、裸山では見られなかったイチヤクソウやセンジュガンピの花を見ることができました。花咲くところに人が集まります。北尾根ルートを登ってきた人もいて、時間が経つにつれて賑わってきました。
さて、花を楽しみながら木道を散策していると、どうも周囲の樹林がキャーキャー騒がしいんで、よくよく目を凝らしてみると・・・
ニホンザルの群れが付近を移動中でした。厳重な動物よけの柵もお猿には無力です。それにしても、櫛形山の山麓にはあんなに甘くて美味しそうな桃が沢山なっているのに、このサルたちは木の実、草の芽を食べているのが不思議です。まあある意味良識的なサルといえますね。
みはらし台
アヤメ平から急な北尾根ルートをひたすら下って県民の森に戻ります。標高が下がるにつれてジワリジワリと気温が上昇するのが実感できました。ちょうど中間、標高1300m付近で櫛形山林道が横切ります。ここまで車で来れば、アヤメ平までは2時間足らずで登れるでしょう。
見晴台からは富士川を挟んで富士山が見えていました。この日、山に入ってから初めての富士山です。
下山の途中、登山道の脇に不思議な穴が口を開けていました。中を覗き込んでみると、穴の側面に石が組まれていました。人工物なのでしょうか。特に表示がありませんでしたが、その昔この穴に籠って即身成仏したお坊さんがいたのではないでしょうか?これはあくまで山笑の思いつきの説ですが。何か手掛りがあるのではないかと覗き込んでみると・・・プッ!漫画に出てくるような動物の巻き糞があるだけでした。
北尾根を下って林道に出れば、県民の森まではもうすぐです。沿道にはヤマアジサイがまだ見頃でした。ちょうど正午に県民の森に戻りました。予定していた鳳凰三山の日帰り縦走は出来ませんでしたが、代わりに登った櫛形山は、花の百名山の名に恥じぬお花いっぱいの山でした。
予定より早めの切り上げとなったので、前々から行きたかった韮崎旭温泉に寄って汗を流すことにしました。山笑好みのぬる湯で炭酸の効いた温泉は最高でした。お風呂上がりはのんびりと桃でも買って帰りましょう。
★コースタイム:6時間30分
伊那ヶ湖県民の森5:30→6:35櫛形山林道(大休止)6:40→7:35ほこら小屋7:55→8:30奥仙重8:35→9:05裸山(観察)9:45
→10:05アヤメ平(散策)10:30→11:10みはらし台11:15→11:40北尾根登山口→12:00県民の森
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