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2018年8月

2018年8月 6日 (月)

山笑海笑 志しなかばに倒る

 山笑海笑、志しなかばに倒る・・・

 後継者を誰に指名しますか?

 ①天然児 ②ピーちゃん ③クロちゃん ④山笑海笑Ⅱ世

 ・・・④ 山笑海笑Ⅱ世が後継者となります。(「信長の野望」調)

 突然ですが、山笑海笑のブログが容量オーバーになってしまいましたので、山笑海笑Ⅱ世のブログが引き継ぎます。引き続きよろしくお願いします。

山笑海笑Ⅱ世のブログ:http://yama-umi2.cocolog-nifty.com/blog/

2018年8月 5日 (日)

山行 大天井岳山頂に遊ぶ 表銀座縦走その3

 常念山脈の最高峰大天井岳(2922m)の山頂部にある大天荘に投宿しました。夕食までにはまだ何時間もあるので、寝て待とうかとも思いましたが、夜眠れなくなっても嫌だし、幸い雲が晴れてきたので、山頂近くの稜線を散歩してみることにしました。

Dsc05718 大天井岳

 常念山脈は、穂高連峰-槍ヶ岳の山並みの東側、梓川源流を挟んで並行する山脈で、北から餓鬼岳、燕岳、大天井岳、常念岳、蝶ヶ岳、大滝山、霞沢岳と並んでいます。松本平や安曇野の人里から北アルプスを見上げた時、槍ヶ岳や穂高連峰はこの常念山脈に遮られて見ることができません。それだけに山麓の人たちには日頃見上げる山々として親しまれてきました。最高峰は大天井岳ですが、この山は少し奥まって目立たないため、主役の座は少し南にある堂々とした三角錐の常念岳(2857m)に譲っているようです。

Dsc05724 チングルマの綿毛

Dsc05719 タカネツメクサ

Img_8479_5 ミヤマコゴメグサ

Dsc05770 ヨツバシオガマ

Dsc05753 イワヒバリ

 常念岳方面に延びる平らな稜線を散歩します。ハイマツ緑が美しく、その間をイワヒバリが忙しなく飛び回っています。岩稜に目を凝らせば、コマクサ、オンタデ、イワツメクサ、タカネツメクサ、ミヤマコゴメグサ、アオノツガザクラ、ヨツバシオガマ、チングルマ(綿毛)など小さな花々が咲いていました。

Dsc05768 有明山と安曇野の平野部

 雲は急速に晴れてきて、東に四角い山頂部が特徴的な安曇野富士こと有明山が見えたかと思ったら、その先には安曇野の平野が見えてきました。水田の若緑が爽やかです。「おっかさ~ん!」

 ふと気がつけば、自分のすぐ先を・・・

Dsc05731 雷鳥の親子

 ハイマツ帯の際の道を2羽のヒナを連れたライチョウの親子が散歩していました。燕岳ではヒナが6羽もいたのに、子宝に恵まれなかったのか、天敵に襲われてしまったのか。

Dsc05761 ちょこまかと可愛いヒナ♪

Dsc05734 周囲を伺う母鳥

 オンタデの群生する際で高山植物の芽をついばむヒナ。2羽がそれぞれにちょこまかと動き回るのですが、母鳥は気ぜわしくそれを見守っていました。これが6羽だったらそりゃあ大変なこっちゃ。あ、私?私は怪しいものではござんせん。

 余り執拗に付きまとっては不審者扱いで通報されそうなので、そろそろ山小屋に帰りましょう。

2018年8月 4日 (土)

山行 雷鳥が散歩するガスの燕岳 表銀座縦走その2

 7月29日(日)4時半。穂高駅の近くにある登山者用駐車場に到着です。幸い雨は降っておらず、雲間からは青空ものぞいています。しかし、安曇野富士こと有明山や常念山脈は雲に隠れておりました。

Dsc05578 穂高駐車場

 登山者用駐車場は100台規模のスペースがある駐車場ですからいっぱいになることは滅多にないでしょう。この日は台風の影響もあってか20台程度でした。4時53分発の始発バスを待ちますが、その間にも2、3台のタクシーがやってきて相乗りを勧めてきます。私以外にいた2組のペアがタクシーで先発していきました。登山者にとっては、タクシーで登山口に向かえばバスで入るよりも大幅に早出できるメリットになりますが、バスのお客をかすめ取るような営業はちょっと?です。ちなみに私は、「一人です」と言ったところ、「あ、そう」と運ちゃんに素っ気なくスルーされてしまいました。

Dsc05579 中房温泉

 始発バスには既に5人ほどの先客があって、駐車場から私も含めて3人。この後、5箇所ほどの停留所でパラパラと客を乗せ、2人掛けシートに1~2人掛けでほぼ席が埋まっていました。夜通しのドライブだったので、バスの中で仮眠しようと思っていましたが、中房温泉に通じる県道はクネクネとしたワインディングロードで、とても眠れたものではありません。中房温泉の手前では、車窓からサルの群れが見えました。中房温泉は秘湯ですが、ここいらのサルが温泉に入るのは聞いたことがありません。

Dsc05580 出かけるときは忘れずに!

 バスは6時に登山口の中房温泉に到着。時折雨がパラつく中、マイカー組や団体バス、夜行バス組など続々と到着して賑やかです。日曜日なので、燕岳の日帰りピストン、燕山荘1泊組が多いと思われますが、さすがは北アルプスの人気コースです。入山届を提出して腹ごしらえをしたら、いざ!出発しましょう。

 合戦尾根は、標高1450mの中房温泉から2704mの燕山荘までの標高差約1250mをひたすら登ることになります。裏銀座縦走コースの導入部ブナ立尾根、剱岳直登の早月尾根と並んで北アルプス三大急登のひとつに数えられますが、塔ノ岳の大倉尾根(標高差1200m)に慣れている私には「三大」ってほどのレベルではない印象です。昨年の全く同じ時期に燕岳日帰りピストン登山をしたので、ルート上のポイントは結構覚えていましたから、ペース配分をし易かったともいえるでしょう。合戦尾根については、昨年同様快調に登っていくことができましたが、雨やガスで周囲を気に止めることもなく黙々と登ってしまったので、昨年の記録をご参照ください。(参照:http://yama-umi.cocolog-nifty.com/blog/2017/08/post-81e2.html

Dsc05615 ゴゼンタチバナ

Dsc05625 ウサギギク

 合戦小屋を経て稜線が近づくと少し明るくなってきましたが、それでもガスは晴れません。学校登山の若い衆が数十名も下って行きましたが、台風の影響で槍ヶ岳は断念し燕山荘で台風をやり過ごして下山するそうです。天候が安定する7月下旬から8月上旬にかけて、信州の中学・高校の多くでは学校行事としてアルプス登山が行われてきました。事件史好きの私が学校登山と聞くと、大正2年に発生し、新田次郎の小説「聖職の碑」の題材になった木曽駒ヶ岳での遭難や昭和42年西穂高岳での落雷遭難事件を連想してしまうのですが、それでも現在まで学校登山が継続しているのは、長野県民にとって山が身近な存在であって、登山が心身を鍛錬する格好の機会として認識されているからなのでしょう。

Dsc05624_2 コバイケイソウ Dsc05631_2 テガタチドリ

Dsc05630 ヤマハハコ

Dsc05632 ミヤマトリカブトとオンタデ

 中房温泉か約3時間。ガスガスの燕山荘に到着しました。燕山荘直下のお花畑には、ゴゼンタチバナ、エゾシオガマ、ウサギギク、コバイケイソウ、ミヤマトリカブト、テガタチドリ、ヤマハハコなどの花が咲いていましたが、既に見頃が過ぎていた感がありました。

Dsc05634 ガスガスの燕山荘

 燕山荘の前にいたオジさん2人に話を伺うと、2日前から燕山荘に滞在していて、一昨日は見事な夕焼けが見れたものの、前日は台風の影響で小屋が揺れるほどの風雨だったとか。この日も連泊するが、このガスではやることもなく酒を飲んだりブラブラしているのだとか。私も一旦北の稜線を歩いて燕岳山頂周辺の花崗岩の奇勝を見る予定でしたが、山頂方面は全く見えなかったので、そのまま縦走路に進むことにしました。

Dsc05637 コマクサ

 踏み出して間もなく、燕山荘下の斜面で名物のコマクサを見ていたら、ピヨピヨと可愛らしい鳴き声が聞こえてきます。「これは・・・」と思って周囲に目を凝らしていると・・・

Dsc05650 ライチョウのひなたち

Dsc05642 ママも登場

 ライチョウのヒナたちが草の芽を突っついていました。そのうちグーグーとお母さんライチョウも登場しました。ヒナは目視しただけで6羽いたと思います。折からたちこめるガスと見事な保護色でなかなかはっきりしません。そりゃあそうでしょう。飛ぶことも走ることも苦手。高山でのんびりと暮らすライチョウの最大の武器は、季節によって生え変わる保護色の羽です。人に見やすいようにサービスしていたらあっという間にライチョウは絶滅してしまいます。このガスガスの空模様も、ライチョウにとっては猛禽類など天敵に見つからない安心して行動できる状況というわけです。それ即ち、我々にとってもライチョウに遭遇する確率が高くなるプラス要素という訳です。

Dsc05673 ガスの中をひたすら・・・

 ライチョウ観察を楽しんだ後、縦走路に踏み入れます。2時間程はハイマツの生える稜線上を緩やかにアップダウンを繰り返す歩きやすい道です。晴れていれば、行く手に槍ヶ岳や穂高連峰を望む爽快な天井散歩を楽しめる区間ですが、時折明るくなるもののガスは晴れることなく、仕舞には風雨も交じるようになってレインウェアを着用しました。久しぶりの雨の中の山行です。こうなると全く面白みもなく、疲労感ばかりが増していきます。

Dsc05693 チシマギキョウ

 合戦尾根の賑わいは何処へやら?歩く人はほとんどなく、独り山行を好む山笑といえども少し心細くなってきました。見るものといえば、地に生えるコマクサの群落と岩場に生えるチシマギキョウくらいなものでした。

Dsc05700_2 表銀座ルートの開拓者小林喜作

 やがて道が大きく下り、切通岩と呼ばれる鞍部を通過します。ここには表銀座縦走コースを開拓した小林喜作のレリーフがあります。明治8年、現在の安曇野市に生まれ、北アルプス一帯でカモシカやクマを狩る猟師だった小林喜作は、当時西洋から導入されたスポーツ登山に着目し、登山ルートの整備やガイドにも熱心で、それまで燕山荘から大天井岳、常念乗越を経て槍沢に一旦下り、槍ヶ岳に登り返すルートに代わる、切通岩から大天井岳山頂部の西側をトラバースして、西岳を経て東鎌尾根を登り返す現在の表銀座縦走コースを大正6年から3年で開拓したそうです。その翌年には殺生ヒュッテを開業し大きな財を成したそうですが、後に雪崩にあって命を落としたそうです。

Img_8480 大天井岳山頂にある大天荘

 切通岩からいよいよ大天井岳の山頂部に取り付きます。喜作新道を右に分けてガレ場の道をジグザグと登っていくと大天井岳山頂直下の大天荘に到着しました。時間は13時半。最初は歩程で3時間先のヒュッテ西岳まで行こうかとも考えていましたが、せっかくの機会だから山の上でゆったりとした時間を楽しみましょう。おや、雨も上がったようですよ♪(つづく)

2018年8月 2日 (木)

山行 台風追撃!まだ雨の降る信濃路へ 表銀座縦走その1

 7月28日から29日未明にかけて、迷走台風12号が関東から東海にかけての沖合を西進していきました。前々から予定していた29日から2泊3日の北アルプス表銀座縦走も、あわやお釈迦になるかと危ぶまれましたが、台風のコースが南寄りになったおかげで、前日に決行することを決断しました。これで後送りにでもしようものなら、迷走台風よりも気まぐれな我が家のかみの気が変わって行けなくなるかもしれませんからね。

 29日(日)1時30分。風は治まってきたものの、時折強く降る雨に不安感を掻き立てられるも自宅を出発。二宮から小田原厚木道路で厚木、圏央道で八王子、中央道で岡谷、そして長野道の安曇野にノンストップドライブで4時に到着しました。途中、圏央道や中央道の山間部では土砂降りの雨でスリリングなドライブにもなりましたが、予定より少し早めに安曇野に到着できたので、登山口の中房温泉に入る始発バスに間に合いそうです。登山口には駐車場もありますが、今回の縦走コースは反対側の上高地に下山してしまうので、車を取りに戻ることを考えると、JR大糸線穂高駅前にある登山者用の駐車場に車を置き、バスで登山口に入り、最終日に上高地に下山後は松本電鉄のバスと電車で松本に下り、大糸線で穂高に戻る周回コースとなります。

Dsc00838_2 燕岳から望む縦走路(H29.7.31)

 表銀座縦走コースの概略と私の山行計画を紹介しますと、1日目、安曇野市の奥座敷、秘湯中房温泉(1450m)を起点に、北アルプス三大急登合戦尾根を歩いて山小屋燕山荘(2704m)のある稜線へ上がります。縦走路から寄り道になりますが、燕山荘から一旦北に位置する花崗岩の岩峰が美しい燕岳(2763m)を往復するのは定番。

Dsc00870 燕岳の一番人気イルカ岩(H29.7.31)

 燕山荘から南に延びる縦走路は、行く手に槍ヶ岳や穂高連峰、右手に高瀬川上流部を挟んた鷲羽岳、三俣蓮華岳、双六岳などの稜線を眺め、左手には安曇野の平野を見下ろす稜線上のプロムナードです。しばらく歩くと常念山脈の最高峰大天井岳(2922m)に至ります。1日目は大天井岳の山頂近くに有る大天荘に宿泊です。

Dsc05854 ビックリ平付近の展望(今回)

 2日目、大天井岳から少し下って縦走路に戻り、高山植物の群生する山腹を経て再び稜線上にあがると、目の前に一段と近づいた槍ヶ岳の大きな姿が出現して驚くでしょう。その名もビックリ平です。しばらくは稜線上を右手に大きな槍ヶ岳を見ながら歩き、中間点で稜線の東側を巻いていきます。

Dsc05864 赤岩岳付近から常念山脈(今回)

 赤岩岳を巻く辺りは左手に梓川源流部を挟んだ常念岳の姿が間近に見えます。西岳山頂近くにあるヒュッテ西岳(2686m)に到達すると、燕岳から南に向かって歩いてきた縦走路が西側に折れて槍ヶ岳に向かいます。

Dsc05934 表銀座縦走コースの核心部東鎌尾根(今回)

 一旦鞍部水俣乗越に下ったら、いよいよ表銀座縦走路の核心部、槍ヶ岳山頂に向かう東鎌尾根の急登に突入です。いくつかの小ピークを喘ぎながら乗り越える度に槍ヶ岳の穂先が近づいてくる苦しくも期待高まる正念場です。山小屋ヒュッテ大槍に至ると左手に槍沢を見下ろしながらの岩場歩きになり、2日目の宿泊地槍ヶ岳の肩にある槍ヶ岳山荘(3080m)に至ります。天気と体力のゆとりがあれば、その日のうちに槍ヶ岳の穂先に登りますか。

Dsc06040 アルペン風情満点の槍沢カール(今回)

 3日目、槍ヶ岳山頂を往復した後、槍沢カール内を一気に下っていきます。カールの中ではお花畑と残雪を楽しみたいものです。時間と体力にゆとりがあれば、逆さ槍が見える天狗原に寄り道していきましょう。カール最低部のババ平に下ったら槍ヶ岳とはお別れになり、その先は槍沢沿いの爽やかな渓谷美を見ながら緩やかに下っていきます。西へ穂高登山の拠点涸沢カール、東へ常念山脈蝶ヶ岳方面に通じる登山拠点、横尾の十字路まで来たら、後は上高地まで単調な林道歩きになります。

Dsc06124 ゴールの上高地(H26.8.21)

 時折覗く明神岳の岩峰を見上げつつ、鬱蒼とした針葉樹とシダ、コケ類が繁茂する森と清らかな端沢の流れを楽しんでいるうちに表銀座縦走コース終点の上高地(1505m)に至ります。余裕があればお風呂に入ってさっぱりして、河童橋周辺で一息ついてからバスターミナルに向かいたいものです。

Dsc05643 オイラの出番もあるぞー!

 全行程44kmを2泊3日で走破する山笑の山行史上最長の縦走登山が始まるよ~♪(つづく)

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