山行 大天井岳山頂に遊ぶ 表銀座縦走その3
常念山脈の最高峰大天井岳(2922m)の山頂部にある大天荘に投宿しました。夕食までにはまだ何時間もあるので、寝て待とうかとも思いましたが、夜眠れなくなっても嫌だし、幸い雲が晴れてきたので、山頂近くの稜線を散歩してみることにしました。
大天井岳
常念山脈は、穂高連峰-槍ヶ岳の山並みの東側、梓川源流を挟んで並行する山脈で、北から餓鬼岳、燕岳、大天井岳、常念岳、蝶ヶ岳、大滝山、霞沢岳と並んでいます。松本平や安曇野の人里から北アルプスを見上げた時、槍ヶ岳や穂高連峰はこの常念山脈に遮られて見ることができません。それだけに山麓の人たちには日頃見上げる山々として親しまれてきました。最高峰は大天井岳ですが、この山は少し奥まって目立たないため、主役の座は少し南にある堂々とした三角錐の常念岳(2857m)に譲っているようです。
常念岳方面に延びる平らな稜線を散歩します。ハイマツ緑が美しく、その間をイワヒバリが忙しなく飛び回っています。岩稜に目を凝らせば、コマクサ、オンタデ、イワツメクサ、タカネツメクサ、ミヤマコゴメグサ、アオノツガザクラ、ヨツバシオガマ、チングルマ(綿毛)など小さな花々が咲いていました。
雲は急速に晴れてきて、東に四角い山頂部が特徴的な安曇野富士こと有明山が見えたかと思ったら、その先には安曇野の平野が見えてきました。水田の若緑が爽やかです。「おっかさ~ん!」
ふと気がつけば、自分のすぐ先を・・・
ハイマツ帯の際の道を2羽のヒナを連れたライチョウの親子が散歩していました。燕岳ではヒナが6羽もいたのに、子宝に恵まれなかったのか、天敵に襲われてしまったのか。
オンタデの群生する際で高山植物の芽をついばむヒナ。2羽がそれぞれにちょこまかと動き回るのですが、母鳥は気ぜわしくそれを見守っていました。これが6羽だったらそりゃあ大変なこっちゃ。あ、私?私は怪しいものではござんせん。
余り執拗に付きまとっては不審者扱いで通報されそうなので、そろそろ山小屋に帰りましょう。
« 山行 雷鳥が散歩するガスの燕岳 表銀座縦走その2 | トップページ | 山笑海笑 志しなかばに倒る »
「登山、ハイキング」カテゴリの記事
- 山行 大天井岳山頂に遊ぶ 表銀座縦走その3(2018.08.05)
- 山行 雷鳥が散歩するガスの燕岳 表銀座縦走その2(2018.08.04)
- 山行 台風追撃!まだ雨の降る信濃路へ 表銀座縦走その1(2018.08.02)
- 山行 花の散歩道を歩いて雲の上へ 金時山(2018.07.27)
- 山行 堅く守られた山のお宝アヤメ平 櫛形山その3(2018.07.20)
コメント